フィンランドにはロシア発祥の惣菜であるピロシキに似た、リハピーラッカがあります。
フィンランドの食文化は隣国ロシアやスウェーデンから影響を受けた料理も多く、リハピーラッカもその1つです。
今回はフィンランド風ピロシキであるリハピーラッカについて、その特徴や本家ピロシキとの違いなどを紹介していきます。
リハピーラッカとはどんな料理?

リハピーラッカはフィンランド料理の1つで、小麦粉の生地で好きな具材を包み揚げた惣菜パンです。
リハピーラッカはロシア発祥のピロシキをフィンランド風に調理した料理でもあります。
というのもフィンランドは1917年に独立するまで、およそ100年間に渡りロシア帝国の占領下にありました。
このようにフィンランドとロシアは隣国という性質上、地理的にも歴史的にも非常に強い結びつきがあります。

そしてフィンランド料理もロシアの食文化の影響を受けており、フィンランド風ピロシキのリハピーラッカも同様です。
リハピーラッカ(Lihapiirakka)はフィンランド語で「肉」を意味する「リハ(Liha)」、「パイ」を指す「ピーラッカ(piirakka)」が合わさった言葉です。
その料理名通り、具材として主に挽き肉や玉ねぎ、胡椒等のスパイスが使われ、この点は本家ピロシキと同じです。
一方、リハピーラッカは具材としてお米が使用されているのが特徴です。お米は白米や玄米、あるいは大麦などの穀物になることもあります。
お米を加えることで食べ応えが増すと同時に、お米が余計な油や肉汁を吸収して、生地がベチャッと水っぽくなるのを防ぐのだそうです。
ピロシキはロシア発祥の揚げ惣菜パン

日本ではピロシキといえばロシア料理専門店でしか見かけない料理であり、ピロシキを知らない人も少なくないと思います。
ピロシキを改めて説明すると、ロシアで生まれた肉詰め揚げパンのことです。
強力粉やドライイーストで発酵させたパン生地に、挽き肉を中心とした具材を詰め、揚げ油でカラッと揚げて作ります。
ロシアをはじめ東欧諸国では伝統的な家庭料理であり、その手軽さから街でもファストフード感覚で食べられています。
また、ロシアから世界各地に伝わったピロシキは、国や地域によって具材の中身や、揚げや焼きかで調理法にも違いがあります。
焼きピロシキの場合、オーブンで焼き上げることで、パリッと香ばしい仕上がりになるそうです。
日本でも、パン生地に具材を詰めて揚げる料理と言えば、第一にカレーパンを思い浮かべる人も多いと思います。
実は日本生まれのカレーパンも、元々はロシアのピロシキを参考に作られた料理なんですよ。
リハピーラッカの食べ方
リハピーラッカはフィンランドでも定番スナックとして親しまれています。
フィンランドの場合、リハピーラッカを食べる際は2つに割り、ケチャップやマスタードを付けて食べます。
リハピーラッカ自体は薄味なので、自分好みの味付けをして食べるのがフィンランドでは一般的なのです。
その一方、挽き肉や米を生地で包んだ上にさらに油で揚げたリハピーラッカは、いわばカロリーの塊です。
というのもロシアやフィンランドなど極寒の土地で生まれた料理のため、効率良くエネルギーを得られるよう非常に高カロリーとなっています。
フィンランドではファストフードのような存在ですが、カロリーにはくれぐれも注意する必要があります。
まとめ
ロシア料理ピロシキはフィンランドではリハピーラッカと呼ばれ、手軽なスナック料理のような存在です。
挽き肉やお米を餃子のように生地で包んで揚げるリハピーラッカは、食べ応えも満点な料理となっています。