サンタクロースの故郷として知られる北欧フィンランドでは、クリスマスに「ヨウルトルットゥ」という焼き菓子を食べる習慣があります。
ヨウルトルットゥは星型のパイ生地の中央にプルーンジャムをのせた、可愛らしいデザインのお菓子です。
今回はクリスマスを華やかにしてくれる、北欧フィンランドのお菓子ヨウルトルットゥを紹介します。
ヨウルトルットゥとは?
「ヨウルトルットゥ(joulutorttu)」とは、フィンランドのクリスマスシーズンに食べる伝統的な焼き菓子です。
星型のパイ生地を使い、中央にプルーンジャムを添えているのが特徴です。
生地の形は星に例えられることが多いですが、手裏剣や風車の方が近いかもしれません。
ヨウルトルットゥはフィンランド語でクリスマスを意味する「joulu」と、タルトを意味する「torttu」を組み合わせて名づけられました。
パイ生地のサクサクとした軽い食感と、プルーンジャムの爽やかで濃厚な甘さで、北欧では老若男女問わず人気のクリスマススイーツです。
クリスマスシーズン定番のお菓子
サンタクロースの本場フィンランドでは、日本のようにクリスマスにケーキを食べるという習慣はあまりありません。
クリスマスケーキの代わりとなるのが、今回紹介するヨウルトルットゥです。
フィンランドでは、クリスマスシーズンが近づくと、街中のカフェやベーカリーでヨウルトルットゥが売られるようになります。
パイ生地でジャムを包んで焼くという簡単なレシピなので、自宅で子どもと一緒に作る人も多いようです。
家庭で作る場合は、定番のプルーンジャムのほか、イチゴジャムやマーマレード、アプリコットジャムなど、好みのジャムを加えてさまざまなレシピに挑戦できるのが魅力です。
ヨウルトルットゥのレシピ
ヨウルトルットゥの材料は、市販の冷凍パイシート、中央に盛るジャム、卵、そして上にかける粉砂糖です。
作り方は簡単で、まずパイ生地に角から中央に向かって4本の切れ目を入れます。
そして、プルーンジャムなどお好みのジャムをパイ生地の中央に盛りつけます。
次にヨウルトルットゥ特有の星型を作る工程を紹介します。
まず、パイ生地の端を両手で持ちます。そして、生地の中央に折り返した4つの縁を、あらかじめ作っておいた切り込みと一緒にくっつけます。
折り重ねた後、刷毛で全体に卵黄を塗り、180℃に予熱したオーブンで15〜20分焼きます。
生地が香ばしく焼きあがったらオーブンから取り出し、仕上げに粉砂糖をふりかけたら完成です。
パイ生地を折り畳むのに若干慣れが必要かもしれませんが、コツを掴めば誰でも簡単に作ることができますよ。
より簡単に作るためのレシピのコツ
家庭のキッチンでヨウルトルットゥを作る場合、よりこだわるのであれば小麦粉と卵から生地を作るのもおすすめです。
お菓子作り初心者の方は、市販のパイシートを使うと簡単です。
冷凍パイシートを使う場合は、あらかじめ冷凍庫から取り出して、常温に戻しておきましょう。
また、フィンランドではヨウルトルットゥに使うジャムはプルーンジャムが定番です。
プルーンジャムの購入が難しい場合は、ブルーベリージャムで代用することも可能です。
もしくは市販のドライプルーンを購入し、ミキサーでペースト状になるまで混ぜます。
この方法で、簡単に自家製プルーンジャムを作ることができます。
まとめ
北欧のクリスマスシーズンには、フィンランド中のパン屋さんや家庭からヨウルトルットゥを焼く良い香りが漂ってくると言われています。
暖かい家の中でヨウルトルットゥを食べながらのんびり過ごすのがフィンランド流の冬の過ごし方です。