スウェーデンは砂糖菓子消費量が世界トップクラスの国として知られ、グミやチョコなど子供が好きそうな甘いお菓子が街ではたくさん販売されています。
そんなお菓子好きなスウェーデンの特徴を表しているのが、毎週土曜日に定められているルーダスゴディスという習慣です。
今回は週に1度のお菓子の日である、スウェーデンのルーダスゴディスについて解説していきます。
スウェーデンのお菓子習慣、ルーダスゴディス

北欧スウェーデンには、毎週土曜日だけ子供はお菓子を食べてもいいという独自のルールがあるのはご存知でしたか。
それが今回紹介する「ルーダスゴディス(Lördagsgodis)」です。
スウェーデン語で「Lördag」は「土曜日」、「godis」は「お菓子、飴」を意味しています。
直訳すると「土曜日のお菓子」であり、スウェーデンで子供がいる家庭では週に1度、土曜日のみ子供にお菓子をあげるという習慣です。
もちろん、毎週土曜日に設定されているルーダスゴディスという文化は決して強制というわけではありません。各家庭によって子供にお菓子を与える頻度やルールはそれぞれです。

その一方で、スウェーデンの多くの家庭でルーダスゴディスは毎週土曜日のお楽しみイベントとして取り入れられています。
スウェーデンはお菓子消費量が世界トップクラスとされ、街のお菓子売り場でも量り売りコーナーが多く設置されています。
例えばスウェーデン生まれのIKEAでは、チョコやグミが量り売りスタイルで販売されており、100g/299円と価格もリーズナブルです。
そして毎週土曜日のルーダスゴディスの日になると、子供たちは平日のお菓子を我慢した分、そのご褒美としてたくさんのお菓子を買って食べるのだそうです。
ルーダスゴディスが生まれたきっかけ

ルーダスゴディスという習慣がスウェーデンに根付いたきっかけは、1950年代に政府が推奨した虫歯予防キャンペーンです。
スウェーデンの経済発展に伴って子供がお菓子を食べられる機会が増えた一方、砂糖の取り過ぎによる子供の虫歯を防ぐ必要がありました。
そこで当時のスウェーデン政府が、「お菓子を食べるのは土曜日だけにしよう」という予防歯科キャンペーンを打ち出したのが始まりです。
現在でもそのキャンペーンの名残は、ルーダスゴディスという形でスウェーデン社会に残りました。
当時子供だった人が親となり、今度は自分の子供に「お菓子を食べるのは土曜日だけ」と言い聞かせることで、ルーダスゴディスという伝統が社会で引き継がれているのです。
まとめ
ルーダスゴディスは「土曜日のお菓子」を意味するスウェーデン文化で、毎週土曜日には子供たちは思いっきりお菓子を食べることができます。
1950年代の虫歯予防キャンペーンが発端となり、現在でもルーダスゴディスは多くの家庭で子供たちへのお菓子を食べる際のルールとして採用されています。
また、ルーダスゴディスという伝統は虫歯予防に加え、好きなお菓子を買うための予算計算や貯金を通して、子供の自立やマネーリテラシーを育むきっかけになるという考え方もあるそうです。
日本でもルーダスゴディスにように、お菓子を食べていいのは週末だけというルールを取り入れてみるのも良いかもしれませんね。