ノルウェーには長年の自然の作用で形成された、幻想的な景観が数多く存在します。
その中でも今回紹介するのは、リーセフィヨルドと呼ばれる入り江に垂直にそびえ立つ崖、「プレーケストーレン」です。
目の前に広がる圧倒的な自然と、足元から600mの断崖絶壁という、感動とスリルを同時に味わえるスポットです。興味のある方は、ぜひ読んでみてください。
プレーケストーレンとは?
プレーケストーレンは、北欧ノルウェーの南西部に位置するフィヨルド(入江)の1つ、リーセフィヨルドにそびえ立つ崖のことです。
崖下の水面から垂直に立った、立方体のような形をした一枚岩であり、高さはなんと604mです。
この高さは、東京スカイツリーの634mにも匹敵する自然が作り出した断崖絶壁として知られています。
また、崖の頂上には25m×25mの正方形状のスペースがあります。観光シーズンには大勢の観光客で混雑し、崖の頂上には多くの人が集まります。
プレーケストーレン(Preikestolen)はノルウェー語で「演説台」を意味し、正方形状の切り立った頂上は、まさに聴衆に語りかける演説の舞台のようです。
景観保護のためか、防護柵は設置されていません。崖の縁に立ち覗き込むと、眼下には600mを超える断崖絶壁が広がり、絶景スポットであると同時に足がすくむほどのスリルも味わえる名所となっています。
プレーケストーレンから望むフィヨルドの絶景
国内でも屈指の絶景スポットに数えられるプレーケストーレンは、600mの高さから見下ろす、自然が長年にわたって形成したフィヨルドの大自然が圧巻です。
断崖から望むリーセフィヨルドの絶景は、アメリカの旅行サイト「Lonely Planet」や「CNN」などの大手メディアでも、死ぬまでに行きたい世界の絶景の1つとして紹介されるほどの美しさです。
また、その神秘的な美しさから、2013年に公開されたディズニー映画「アナと雪の女王」の舞台の1つとしても知られています。
プレーケストーレンに行くには、自然の中のトレッキングコースを歩く必要があり、4月から10月までの期間が観光のベストシーズンです。
冬になると一面真っ白の雪化粧に覆われた美しい光景が見られますが、ノルウェーの厳しい冬の中で初心者が登山することは危険が伴うため、トレッキングは原則的に禁止されています。
プレーケストーレンまでの移動方法
プレーケストーレンへのアクセスは、山道を通ってのトレッキングが必要であり、麓の登山口から頂上までの距離は約3.8kmです。
トレッキングに慣れている人であれば片道1時間半程度で到着できますが、一般の人では2〜3時間程度かかるようです。
また、トレッキングシューズやバックパックなどの装備は必要不可欠であり、途中に売店はないため、事前にランチや軽食を用意しておくことが重要です。
プレーケストーレンを訪れる際の拠点として、港町スタヴァンゲルがあります。
スタヴァンゲルからは、バスやフェリー、車を利用してプレーケストーレンへ向かうことが一般的なようです。
スタヴァンゲルはかつて石油産業で栄えた街であり、ノルウェー第4の都市であるとともに、約12万人の人口を抱えています。
多くの観光客がスタヴァンゲルの街に滞在して準備を整え、リーセフィヨルドやプレーケストーレンに向かいます。
まとめ
ノルウェーの大自然が生み出したプレーケストーレンは、目を見張るほど壮大な絶景とスリルを味わえる場所です。
高さ約600mの切り立った断崖絶壁に立ち、どこまでも広がるリーセフィヨルドの光景を眺める体験は、きっと忘れられない思い出になるでしょう。