【タコスの日】毎週金曜日にタコスを食べるスウェーデンの習慣
タコスは多彩な具材とピリ辛なソースが特徴的な、メキシコを代表する料理の一つです。
日本やアメリカでも人気がありますが、意外なことに、スウェーデンでもタコスは大人気です。実際、スウェーデンでは毎週金曜日が「タコスの日」として認知され、家族や友人と一緒にタコスを食べる習慣があります。
今回はスウェーデンのタコスの日や、スウェーデンでタコスが流行っている理由について紹介していきます。
毎週金曜日はタコスの日
スウェーデンの料理といえばミートボールやシナモンロールをイメージする人が多いと思います。 その一方でスウェーデンは国民の5人に1人が外国にルーツを持つ移民であり、料理のバリエーションは私たちが想像するよりも多国籍です。
その中でもメキシコ料理のタコスは、多種多様なレシピに初心者でも作れる手軽さから、スウェーデンでも若者を中心に流行している料理となっています。
特にタコスが盛んに食べられる日が、毎週金曜日の「タコスの日」です。
タコスの日になると、スウェーデンの家庭では夕食にタコスを食べるのが習慣となっています。
ちなみに、隣国フィンランドでは毎週木曜日はヘルネケイットという豆のスープを食べる習慣もあります。
北欧では曜日ごとに決まった料理を食べる人が多いのかもしれません。ヘルネケイットについては以前に記事でまとめたので、こちらも併せて読んでみてください。
https://hokuou-info.com/2021/02/27/hernekeitto/タコスはメキシコの国民的料理
日本ではハンバーガーなどと比べても、タコスはまだまだ知名度が低いと思います。
「タコスってどんな料理なの?」という人に向けてタコスを説明すると、一言で言えばメキシコ版手巻き寿司です。
タコスはとうもろこしを原材料としたトルティーヤという生地に肉や野菜を乗せて、サルサソースなどで味付けして包んで食べるメキシコ料理です。
具材の自由度が高く、チキンや刻みキャベツ、ひき肉、アボカドを使ったワカモレディップまで、自分が好きな食材を巻いて食べられます。
タコスの起源は古く、6000年前のメキシコの先住民が食べていた料理がタコスの原型とされます。
隣国のアメリカでも、気軽に食べられるファストフードとしてタコスは人気です。アメリカでは毎週火曜日がタコスの日とされ、「Taco Tuesday(タコ チュースディ)」と呼ばれます。
そして火曜日の「Taco Tuesday」になると、アメリカの多くのメキシコ料理店でタコスが割引料金で提供されます。
スウェーデンでタコスが流行った理由
メキシコで誕生したタコスが遠く離れた北欧スウェーデンでなぜ流行しているのかというと、タコスのレシピの手軽さが挙げられます。
まず、ワークライフバランスが整ったスウェーデンでは、金曜日の夜は飲み会や残業よりも、家族と過ごす時間に充てる家庭が多いです。
そんなスウェーデン人のライフスタイルを表した言葉として、「Fredagsmys(フレーダーグミュース)」があります。
これはスウェーデン語で金曜日を意味する「Fredag(フレーダーグ)」と、心地よいという意味の「mys(ミュース)」が合わさった言葉です。
つまり、「Fredagsmys」を直訳すると「心地よい金曜日」となり、スウェーデン人にとって金曜日の夜は、家族や友人と穏やかに過ごすための時間なのです。
その中でもタコスは、トルティーヤ生地に具材を乗せて包むだけという手軽さが魅力です。
特に毎週金曜日の「Fredagsmys」の時は、夕食の準備よりも家族との時間を優先したいスウェーデン人が多く、彼らにとって簡単に調理できるタコスは非常に重宝しているのです。
まとめ
スウェーデンで毎週金曜日はタコスの日となっており、夕食にタコスを食べる習慣があります。
メキシコの国民食であるタコスがスウェーデンで流行しているのは驚きですが、仕事終わりの夕食の調理に手間をかけたくないスウェーデン人のニーズに合った料理と考えれば納得です。