スウェーデンには多くの島が存在しますが、その中でも最大の島がゴットランド島です。
この島は、ヴァイキング時代からハンザ同盟時代まで、中世のスウェーデンにおいて重要な役割を果たしていました。
そこで今回は、ゴットランド島の特徴や歴史、そして名所について紹介していきます。
ゴットランド島の特徴
ゴットランド島は、スウェーデン最大の島であり、首都ストックホルムから南に300kmの場所に位置しています。
人口は約6万人で、主にガットニッシュというスウェーデン語の方言が話されています。島の気候は比較的温暖で、リゾート地としても親しまれており、夏の季節には多くの人がバカンスに訪れます。
ゴットランド島の歴史は古く、元々の名称も古代ゲルマン人のゴート民族が由来です。ゴート民族の土地であることから、ゴットランド（Gotland）と名付けられました。
中世に入ると、海賊のヴァイキングが島を支配し、バルト海における交易の拠点として利用されました。
その後、ハンザ同盟に組み込まれることになり、ヴィスビューという中心都市も加盟都市の1つとなりました。ヴィスビューは12世紀から14世紀にかけて、スウェーデンとヨーロッパを結ぶ貿易港として大きく発展しました。
ゴットランド島の中心都市ヴィスビュー
ヴィスビューは、ゴットランド島南西部に位置する街で、人口は2万2000人。ゴットランド島の中心都市として知られ、前の章でも紹介しましたが、ハンザ同盟に加盟し、多数の商船が行き交う貿易の中継地として栄えました。
現在、ヴィスビューはハンザ同盟時代に建築された遺跡や教会が残る歴史的なスポットとして知られています。
旧市街は13世紀に作られた全長約3.5kmの城壁で囲われ、中世に建造された遺跡や城壁が至る所に残っています。そこだけ時間が止まったかのような雰囲気です。
また、ヴィスビューは別名「薔薇の都」と呼ばれており、「漁師の小路」という石畳みの通路沿いには鮮やかなバラが咲き誇っています。
ヴィスビュー全体の街並みも、赤褐色の屋根の家屋が連なった美しさがあり、スウェーデン本土とは異なる世界観を楽しめます。
ちなみに、ジブリ映画「魔女の宅急便」の舞台となった「コリコの町」のモデルにもなった場所としても知られています。事前に映画を見て予習しておくと、より街並みを楽しめるかもしれません。
自然や遺跡といった恵まれた資源
ゴットランド島には中世時代に建築された遺跡が点在し、歴史好きにとっては魅力的な観光スポットとなっています。
また、豊かな自然も魅力の一つであり、海水浴などのアクティビティも楽しめます。
ゴットランド島独自の生物も生息しており、ゴットランドシープやゴットランドヘビなどが見られます。
スウェーデン本土にはない自然景観が豊富に残るゴットランド島は、仕事から離れてゆっくりとした休暇を過ごすのに最適な場所と言えます。
まとめ
スウェーデンから離れたバルト海に浮かぶゴットランド島は、中世の都市ヴィスビューをはじめ多数の遺跡や自然を有する地域です。
発展したストックホルムもいいですが、歴史と自然が手付かずで残るゴットランド島も独自の魅力があります。
