フィンランド発祥のサウナ文化は世界的に有名で、日本でも多くのサウナファンがいます。
サウナの楽しみ方として、温冷交代法がお馴染みですが、他にも様々な入浴方法があります。
今回はその中でも、サウナで生まれる蒸気を利用した「ロウリュ」という入浴方法について、具体的なルールや特徴、フィンランドと日本での異なる点を紹介していきます。
サウナはフィンランド発祥の施設
サウナといえば、日本の温泉で必ず見かける施設の1つであり、近年ではサウナ専門のお店も登場するほど人気です。
しかし、元々の発祥地は北欧のフィンランドであり、約2000年前にフィンランド南東部のカレリア地方でサウナが誕生しました。
当時は食糧庫だった建物を沐浴場として利用し始めたのが、フィンランドのサウナ文化の始まりだと言われています。
当初は遺体の洗浄や妊婦の出産のための神聖な場所として利用され、その後、健康促進の施設として利用されるようになりました。
現在では、フィンランド人にとっては、家庭に自家用サウナを持つことが一般的で、サウナはなくてはならない場所となっています。
ロウリュという入浴法について
サウナには温冷交代法が一般的な入浴方法として知られていますが、この他にも様々な入浴方法があります。今回紹介する「ロウリュ」も、入浴法の一つとなります。
ロウリュとは、サウナストーブの石に水をかけ、蒸気を発生させることです。これにより、サウナ内の湿度と体感温度が上昇し、発汗や新陳代謝の促進が期待できます。
「ロウリュ」の語源はフィンランド語で「蒸気」を意味する「LÖYLY(ロウリュ)」から来ています。また、サウナストーブの上に乗せる石には、専用の石である香花石が使われます。
国によって異なる点もあるようで、例えばロウリュでサウナストーンに水をかける場合、フィンランドでは普通の水を、日本ではアロマ水を使用することが一般的です。
ロウリュとセットで行われるアウフグース
ロウリュで蒸気を発生させる行為に加えて、フィンランドのサウナではアウフグースというサービスも同時に行われます。
アウフグースは、ロウリュで発生した熱々の蒸気をタオルで仰いで、熱気をサウナ利用者に浴びせたり、空間全体にバランスよく行き渡るようにする行為のことです。
サウナとロウリュはフィンランド発祥ですが、このアウフグースはドイツ発祥となります。
また、アウフグースを提供する施設では、アウフギーザーと呼ばれるスタッフがいて、サウナ利用者に蒸気を煽いで送るサービスを提供しています。
日本とフィンランドにおけるロウリュの違い
日本とフィンランドでは、実はロウリュの内容が少し異なります。
本場フィンランドでは蒸気を発生させる際には普通の水を使うのですが、日本式のロウリュではサウナストーンに水をかける際、アロマオイル入りの水を使用します。 アロマオイルの香りによって、さらなるリラックス効果が期待できるそうです。
このように日本では、ロウリュはサウナ体験を盛り上げるある種のパフォーマンスとなっています。
一方、フィンランドではロウリュはサウナ利用者自身で各々行うサルフサービス形式が一般的です。
まとめ
北欧フィンランドで始まったサウナの世界は非常に奥深く、ここで紹介したロウリュをはじめ数多くの楽しみ方が存在します。
日本の温泉施設ではドイツ発のアウフグースも楽しめるロウリュを提供している所も多いので、是非チェックしてみましょう。