フィンランド

【セウラサーリ野外博物館】フィンランドの伝統的建物が集まる野外博物館

セウラサーリ野外博物館
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フィンランドにはセウラサーリ野外博物館という、屋外に展示物が置かれた珍しい形式の博物館があります。

博物館の敷地にはフィンランドの昔ながらの歴史的建物が集まり、18世紀のフィンランドにタイムスリップしたような気分になれるそうです。

そこで今回はフィンランドの歴史を体験できる屋外型ミュージアムであるセウラサーリ野外博物館について詳しく解説していきます。

フィンランドの歴史や文化に興味がある人は、ぜひ読んでみてください。

セウラサーリ野外博物館の概要

セウラサーリ野外博物館は、北欧フィンランドの首都ヘルシンキ郊外に浮かぶセウラサーリ島の敷地内にある、屋外に展示物が置かれた珍しい形式の博物館です。

島自体は一年を通して入場できますが、博物館は夏季限定(5月中旬~9月中旬)で開催されます。

こちらの博物館では、18世紀から19世紀にかけて実際にフィンランドで利用されていた全87棟の伝統家屋が展示されています。

セウラサーリ野外博物館は、1902年にフィンランド民族芸術を専門とするハイケル教授が考案し、失われつつあったフィンランドの文化や歴史を後世に残すために創設されました。

野外博物館と言われるように、こちらの博物館では展示物が全て屋外に設置されており、開放的な雰囲気があります。

また、フィンランド本土と島の間には短い橋がかかっており、橋を渡った先でチケットを購入して入場します。

島といっても規模はそこまで大きくなく、徒歩でも1時間あれば十分に一周できるほどの面積しかありません。

そしてセウラサーリ野外博物館は、200年前のフィンランドの農民たちの生活様式を直に体験できるとあって、数多くのヘルシンキ市民や旅行者が歴史と自然に触れるために訪れる人気スポットとなっています。

18世紀~19世紀当時の伝統家屋を展示

セウラサーリ博物館には、18世紀から19世紀にかけて建築された実際の家屋が展示され、これらはフィンランド全国から移築されたものです。

博物館に並ぶ建物はどれも18世紀頃に建てられた年代物ばかりですが、移築の際に修復され、保存状態は良好です。

展示される建築物も様々で、民家から教会、家畜小屋まで、敷地内には幅広い種類の歴史的建物が置かれています。

また、博物館内にはフィンランドの伝統衣装を着たスタッフがおり、施設を案内してくれるガイドサービスもあります。

このように博物館では、当時のフィンランドの暮らしぶりが忠実に再現され、18世紀のフィンランドを本当に歩いているかのような感覚を楽しむことができます。

セウラサーリ島に広がる自然も見所

セウラサーリ島はフィンランドの国立公園として登録されています。

そのため、セウラサーリ島は野外博物館以外にも緑豊かな森や美しい砂浜など多数の自然が広がっています。

島全体が自然公園であり、島内には野生のリスや白鳥など、様々な動物も生息しています。

このようにセウラサーリ野外博物館が開く夏シーズンを含め、セウラサーリ島は一年を通してフィンランド市民が海水浴やピクニックに訪れる憩いの場でもあるのです。

施設の雰囲気としては、歴史を学ぶ博物館という堅苦しいものではなく、野外という開放的な空間で家族で楽しく過ごせる自然公園に近いかもしれません。

また、フィンランドでは毎年初夏になると、夏至祭(ユハンヌス)という伝統イベントが開催されます。

この期間中は、多くの人々が家族や友人と過ごすために帰省し、ヘルシンキ市内は閑散となることが多いのだそうです。

そこでセウラサーリ野外博物館では夏至祭の前夜祭が開催され、ヘルシンキ市内に残る市民たちにも開放されます。

前夜祭では伝統的な焚き火「コッコ」を囲んで魔を祓うと言われる儀式が行われ、歌や踊りで盛大に盛り上がるそうです。

ユハンヌス
【ユハンヌス】フィンランドで祝う伝統的な夏至祭ヨーロッパや北欧では、毎年一年で最も日照時間が長くなる夏至の時期には、各地でお祭りが開かれています。フィンランドも同様に、6月下旬の土曜日に「ユハンヌス」と呼ばれる夏至祭が開催され、郊外のコテージでサウナや焚き火、料理を皆で楽しむことが恒例となっています。今回は、そんなフィンランドの夏至祭についてご紹介します。...

まとめ

セウラサーリ野外博物館は、首都ヘルシンキの西側に位置するセウラサーリ島にあり、夏季限定でオープンしている博物館です。

施設内には87棟の伝統建築が展示され、18世紀から19世紀のフィンランド人の生活を垣間見ることができます。