フィンランドには中世以来のスポットが多く、その中でもポルヴォーは14世紀に設立され、フィンランドで2番目に古い街の一つです。
この記事では、ポルヴォーの歴史や市内の有名なスポットについて詳しく説明します。
フィンランドの歴史や観光スポットに興味がある方は、ぜひ読んでみてください。
フィンランド第二の古都ポルヴォーの概要
ポルヴォーは1346年に建設されたフィンランドで有数の古都であり、トゥルクに次いでフィンランドで2番目に古い街です。
フィンランド南海岸に位置し、首都から東に約50kmの距離にあるため、アクセスが良く観光地として人気があります。
ポルヴォーの最大の魅力は、700年以上の歴史を誇る旧市街で、中世の面影が残る石畳の通りとパステルカラーの木造家屋が織りなす光景は、まるでタイムスリップしたかのような雰囲気があります。
ポルヴォーはかつて貿易の街として栄えており、ポルヴォー川沿いには当時の輸入品が保存されていた倉庫群が今も残っています。
また、フィンランドの国歌「我が祖国」の作詞者である詩人J・L・ルーネベリもポルヴォー出身です。ルーネベリが1877年まで暮らした生家は、現在ではルーネベリの当時の生活が垣間見られる博物館として公開されています。
フィンランドで最も古い街であるトゥルクについては、下記の記事でも紹介していますので、ぜひご覧ください。
18世紀に作られたパステルカラーの旧市街
ポルヴォーの旧市街に足を踏み入れると、黄色や水色など様々な色合いの外壁が印象的な木造建築が並ぶ光景が広がります。
18世紀に建てられたポルヴォー旧市街は、カラフルなパステルカラーで統一された街並みが特徴的です。
どこを切り取ってもフォトジェニックな景観で、カメラ片手に探索を楽しむ旅行客で賑わう人気のエリアとなっています。
運河沿いに建つ赤色の倉庫群
ポルヴォーは古くからフィンランドで屈指の貿易の要所として利用されてきた歴史を持っています。
街には当時船舶の往来に使用されたポルヴォー川という運河も見ることができます。
ポルヴォー川はフィンランド湾に繋がっており、中世には海外から多くの貿易船が訪れたでしょう。
そして貿易都市であったポルヴォーの歴史を物語るスポットが、ポルヴォー川の川岸沿いに立ち並ぶ赤色の倉庫群です。
色鮮やかな赤色で塗られた倉庫群は、海運貿易で栄えていた中世当時には、香辛料やワインなど貿易用の物資が貯蔵されていたそうです。
また、倉庫一帯が赤色の外観となっている理由は、18世紀にフィンランドを統治していたスウェーデンの国王グスタフ3世への忠誠心と敬意を示すためだったと言われています。
街のシンボルであるポルヴォー大聖堂
ポルヴォー大聖堂は、ポルヴォーのランドマークとなる大聖堂で、15世紀頃に建てられました。丘の上に位置し、白い漆喰の外壁やゴシック様式の荘厳な佇まいが特徴です。
その風格ある外観から、ポルヴォーの名スポットとなっていますが、数百年の歴史の中で5度の火災に遭っており、不運な建物でもあります。
近年でも2006年5月に放火により建物の大半が焼失するほどの被害に遭いましたが、2年間の修復期間を経て、2008年に見事復旧しました。
ポルヴォー旧市庁舎と青空マーケット
ポルヴォー旧市街の中心部には、淡いピンク色のポルヴォー旧市庁舎があります。
この市庁舎は、フィンランドで最も古い市庁舎としても知られています。現在は市庁舎としての役目を終え、ポルヴォー博物館として一般公開されています。
博物館にはポルヴォーの歴史を伝える資料や調度品、美術品などが展示されており、より深くポルヴォーを知りたい人にとっておすすめのスポットです。
また、旧市庁舎前の広場では定期的に青空マーケットが開催されています。
市場では可愛らしい雑貨や手作りアクセサリーなど、ポルヴォーならではのアイテムを購入することができるので、お土産を探す際にもおすすめです。
まとめ
ポルヴォーは、首都ヘルシンキから車やバスで1時間という好立地にあり、国内外から多くの観光客が訪れるエリアです。
ヘルシンキからポルヴォーへのアクセスは、車以外にもJ・L・リーネベリ号という蒸気船を利用する方法もおすすめです。蒸気船を利用すると多少時間はかかりますが、船上からポルヴォーの美しい景観をゆっくりと眺めることができるという独自の魅力があります。
フィンランドに行く機会があれば、是非ポルヴォーを訪れて歴史ある美しい街並みや自然景観を楽しんでみてください。