日本では冬の季節に甘酒を飲む習慣がありますが、同様に北欧ではクリスマスシーズンに「グロッグ」と呼ばれるホットワインが愛されています。
ワインは一般的に常温で飲まれることが多いですが、北欧やヨーロッパではワインを温めて飲むこともあります。
この記事では、北欧のクリスマスシーズンに特別なホットワインである「グロッグ」について詳しく紹介します。
グロッグはスパイス入りのホットワイン
グロッグは、北欧で古くから親しまれているスパイス入りのホットワインです。
英語では”Mulled wine”、スウェーデン語では”Glögg”、ノルウェー語では”Gløgg”、ドイツ語では”Glühwein”と呼ばれます。
名前の由来は、スウェーデン語で「温める」という意味を持つ古語に由来します。
北欧やヨーロッパでは、クリスマスシーズンにホットワインを飲む習慣があり、温めたワインにスパイスを加えた大人の味わいを楽しむワインとして広く親しまれています。
ただし、グロッグのレシピは国によって異なり、例えば、スウェーデンでは温めたワインにアーモンドやレーズンを加えます。
クリスマスシーズン限定の特別品
北欧では、クリスマスシーズンになるとグロッグが特別な飲み物として提供されます。
日本ではハロウィンが終わるとすぐにクリスマスシーズンに突入し、11月1日から多くの店舗で街の装飾や企業のキャンペーンがクリスマス仕様になります。
北欧でも同様に、アドベントと呼ばれる期間に入ると、街全体がクリスマス一色となります。
アドベントは12月25日のクリスマスまでの約4週間の期間で、11月30日を起点に最も近い日曜日がアドベントの開始日となります。
キリスト教文化圏では、アドベントはキリストの誕生を心待ちにする期間として知られています。
この期間中、教会ではアドベントクランツと呼ばれる伝統があり、1週間に1本ずつキャンドルの火を灯します。
4本のキャンドル全てに明かりが灯ったら、クリスマスが近づいていることを表します。
北欧では、アドヴェント期間中にグロッグが飲まれるようになり、クリスマスシーズンにはスパイス入りの食べ物が人気を集めます。
例えば、スウェーデンではジンジャークッキーやサフランが入ったルッセカットがよく食べられます。
北欧のクリスマスシーズンに人気のグルメについては、以下の記事でまとめていますので、興味がある方はぜひ読んでみてください。
グロッグのレシピ
グロッグのレシピは、一般的に赤ワインにスパイスときび砂糖を加えて鍋で加熱し、シナモンスティック、ジンジャー、スターアニス、クローブを使用します。
温める際には、沸騰しない程度に温めてアルコールが飛びすぎないようにします。
国によってグロッグに様々なアレンジがあり、スウェーデンではホットワインに皮をむいたアーモンドとレーズンを添えることが一般的です。
アーモンドとレーズンは別皿で提供され、個人の好みに応じてワインに入れたり、スプーンですくって食べたりします。
より美味しく飲むためのポイント
グロッグのレシピにおいて、最初の工程で赤ワインとスパイスを入れた後、一晩寝かせることが調理のコツとされています。これによって、スパイスの香りや成分をワインに移すことができます。
また、ホットワインを注ぐグラスには、透明で耐熱性のあるガラス製のものを使用することをおすすめします。
マグカップでも良いですが、透明なガラス製のグラスを使用することで、ワインの濃厚な赤色を視覚的にも楽しむことができます。
また、ホットワインは一度に作り置きしておくと便利です。当日飲む分以外は空のボトルに入れて保存し、再び加熱するだけでまた飲むことができます。
まとめ
北欧で親しまれる、スパイス入りのホットワインであるグロッグは、温めた赤ワインにスパイスやきび砂糖、トッピングを添えて作られます。
ワインを鍋で温めて、北欧のクリスマスシーズンにぴったりなグロッグをディナーに取り入れてはいかがでしょうか。