フィンランド

【ヌークシオ国立公園】フィンランドの美しい自然公園

ヌークシオ国立公園
伊東 春乃
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フィンランドには、現在40の国立公園があります。1994年に国立公園に認定されたヌークシオ国立公園もそのひとつです。

公園内は森や湖の美しい景観と、希少な動植物が生息する豊かな生態系が保たれています。北欧の自然が、ありのままの姿で出迎えてくれる名所とされています。

今回は、フィンランドにあるヌークシオ国立公園の魅力をご紹介します。

ヌークシオ国立公園とは?

「ヌークシオ国立公園(Nuuksion kansallispuisto)」とは、フィンランドの美しい自然や生態系が大切に守られている国立公園です。

ヌークシオ国立公園は、フィンランドの首都ヘルシンキの北西に位置するエスポー市の閑静なエリアにあり、面積は45㎢に及びます。

フィンランドには2017年の時点で40の国立公園が認定されており、ヌークシオ国立公園は1994年に国立公園として登録されました。

ヌークシオ国立公園をはじめとするフィンランドの国立公園は、自然景観や生態系の保護、北欧諸国の人々のレクリエーションや憩いの場として機能しています。

確かにフィンランドの緑豊かな環境は、ハイキングやピクニックに最適です。

また、後述しますがフィンランドには自然享受権という権利が認められており、BBQや湖での水泳、ベリー摘みなど、公園内で様々なアクティビティーを楽しめます。

映画『かもめ食堂』のロケ地としても有名

ヌークシオ国立公園は、日本にもゆかりがあることをご存知でしょうか。

フィンランドのヘルシンキを舞台にした小林聡美さん、もたいまさこさん、片桐はいりさん主演の2006年の映画「かもめ食堂」のロケ地として、ヌークシオ国立公園が使われたのです。

北欧の壮観な自然が広がるヌークシオ国立公園は、その美しさから映画の舞台として選ばれるのも納得です。

ちなみに、『かもめ食堂』といえば、劇中で登場したシナモンロールも話題となりました。

この映画は、日本におけるシナモンロールの知名度を高めたことでも有名です。映画を見て、思わずパン屋を訪れてシナモンロールを購入した人も多いのではないでしょうか。

https://hokuou-info.com/2022/01/03/cinnamon-roll/

自然との共生の意識が表れた自然享受権

ヌークシオ国立公園では、誰もが森に入り、その豊かな自然の恵みを楽しめます。

フィンランドをはじめとする北欧諸国では、古くから人々は自然と共生してきました。

現在でも、北欧に住む人々の国民性には、自然との共生意識が根付いています。

だからこそ、自然が保護されている国立公園でも、誰もが自由に豊かな森を楽しむことができるのです。

フィンランドの法律で保障された「自然享受権」は、この意識を権利として法制化したものです。

フィンランドだけでなく、同様の法律を持つ他の北欧諸国でも、原生地域へ一般人が立ち入る権利は、北欧諸国特有のルールの一つとなっています。

スウェーデンでは、憲法に明記がされています。

フィンランドの自然享受権の主な内容は、動植物に深刻な被害を与えない限り、誰でも国有地や私有地を問わず自由に森に入り、野生のベリーやキノコの採取、釣り、キャンプなど自然の中で活動を楽しむことができるというものです。

フィンランド国民だけでなく、移民や外国人旅行者も同様の権利が認められています。

国立公園と聞くと、入場が厳しく制限されていることを想像するかもしれません。

しかし、ヌークシオ国立公園では、ハイキングをはじめとする数多くのアウトドア・アクティビティを楽しむことができ、森の中には案内板も設置されています。

立ち入り禁止区域への侵入や自然破壊は厳禁ですが、ルールさえ守れば、誰でもフィンランドの自然を体験することができます。

「自然享受権」をさらに詳しく知りたい人は、こちらの記事もおすすめです。

https://hokuou-info.com/2021/04/30/right-to-enjoy-nature/

ヌークシオ国立公園を楽しむポイント

ヌークシオ国立公園は、フィンランドの首都ヘルシンキから電車とバスで1時間ほどの場所にあり、リフレッシュを求めて国内各地から訪れる観光客に人気のスポットとなっています。

ヌークシオ国立公園では、公園内に設置されたBBQ場で仲間と食事をしたり、湖で泳いだり釣りをしたり、美しい景色と空気を楽しみながら森をハイキングして過ごせます。

ハイキングコースは、初心者向けの優しいコースから上級者向けのコースまで複数用意されており、自分のレベルに合ったハイキングコースを選択可能です。

ヌークシオ国立公園は面積が45㎢とかなり広いですが、ハイカーが迷子にならないよう、至る所に標識や案内板が設置されています。

多くの案内板や樹木の目印は、自然の景観を守るために木や布で作られています。

また、環境保護のため、ヌークシオ国立公園内にはレストランや売店がありません。

ハイキングのスタート地点には唯一のインフォメーションセンターが建っており、併設されている水道から飲料水を汲んだり、簡単なスナックや飲み物を購入できます。

ただ、時期によっては閉まっていることもあるので、事前に食料、飲料水などを用意しておくとよいでしょう。

まとめ

ヌークシオ国立公園は、フィンランドの雄大な自然に育まれた動植物の宝庫です。

ハイキングエリアとしても有名で、ヘルシンキから休暇で訪れる多くの人々が休暇を楽しんでいます。

ガイドツアーも用意されているので、こちらもぜひ利用してみましょう。

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