ノルウェー

【ベルゲン】世界遺産ブリッゲン地区も有する、ノルウェー第2の都市

ベルゲン
伊東 春乃
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ノルウェーには、首都オスロに次ぐ規模を誇るベルゲンという都市があります。

ベルゲンはかつてのノルウェーの首都であり、街には世界遺産であるブリッゲン地区など、歴史ある場所が数多く存在しています。

ただ、首都のオスロに比べてベルゲンが実際にどのような都市なのかを知らない人も多いかもしれません。

そこで今回は、ベルゲンが一体どのような街で、どんな見どころがあるのかを詳しくご紹介していきます。

ノルウェー第二の規模を誇る、湾岸都市ベルゲン

ベルゲンとは、北欧ノルウェーの西海岸にあるヴェストラン地方の都市です。

ベルゲンの街は漁業を主要産業として発展し、19世紀まで北欧最大の港湾都市として繁栄を享受しました。

また、ベルゲンは1217年から1299年までノルウェーの首都であり、歴史ある都市でもあります。

現代でも、ベルゲンは美しいフィヨルド(入江)や、後述する世界遺産のブリッゲン地区を有する、ノルウェーを代表するエリアのひとつです。

さらに、ベルゲンの風光明媚な街並みや景観は、ディズニー映画「アナと雪の女王」の舞台であるアレンデール王国のモデルにもなったとされています。

ハンザ同盟で栄えた都市

ベルゲンは、13世紀から16世紀の中世にかけて、国内外の貿易の中心地として多くの商船が行き交う港湾都市として栄えました。

ベルゲンがここまで大きく発展した背景には、13世紀後半にベルゲンが加盟したハンザ同盟があります。

ハンザ同盟は、経済圏の拡大を目的に北ドイツで誕生した都市同盟です。

ベルゲンはハンザ同盟に加盟後、多くのドイツ商人が訪れるようになり、ノルウェー名産の干しダラが主要な貿易品として売買されるようになりました。

ドイツ商人らが作り上げた世界遺産のブリッゲン地区

また、ドイツ商人らが住居兼事務所として建てた木造家屋群の区画は、「ブリッゲン地区」と呼ばれています。

ブリッゲン地区は、ハンザ同盟の時代には、ヨーロッパの国々との商品の輸出入における貿易センターの役割を担っていました。

13世紀後半には、ブリッゲン地区はハンザ同盟の4大拠点の1つに数えられ、海外から多くの商人が移住したようです。

貿易センターとしての役割を終えた現在でも、ブリッゲン地区の活気は衰えることはありません。

例えば、ブリッゲン地区特有の景観は、多くの観光客を魅了してやみません。

三角屋根やカラフルなペイントが施された木造家屋は、絵本の世界のような美しい街並みを作り出しています。

また、ブリッゲン地区には現役で稼働している家々もあり、ショップやカフェ、雑貨工房として営業しています。ベルゲン旅行でのショッピングにも最適と言えるでしょう。

こうして、ブリッゲン地区はハンザ同盟時代の中世ノルウェー建築の様子を伝える重要な建築として残り続けています。

そして、1979年にはベルゲンを代表する景観として、ブリッゲン地区はユネスコ世界遺産に登録されました。

https://hokuou-info.com/2021/05/03/bryggen/

フィヨルド観光の玄関口

ベルゲン近辺には雄大なフィヨルドが広がり、北欧の厳しい自然が生み出した景観を間近で鑑賞できます。

たとえば、ベルゲン南東にあるハダンゲルフィヨルドは全長179kmもあり、ノルウェーでは2番目に長いフィヨルドです。

また、ノルウェー最大規模のソグネフィヨルドも見ることができます。

このように、ベルゲンはノルウェーのフィヨルド観光の玄関口としても知られています。

豊富な海産物を購入できる、13世紀生まれの魚市場

ベルゲンはノルウェー最大の港湾都市として知られており、ベルゲン港の広場では毎日「魚市場」と呼ばれる市場が開かれています。

この市場では、ノルウェーの特産品であるノルウェーサーモンや干し鱈をはじめ、多種多様なシーフードがテントで販売されています。また、魚介類以外にも様々な食品やお土産も購入可能です。

ちなみに、ベルゲンの魚市場は1276年から続く歴史ある市場です。

この市場では、ノルウェー名物のサーモンのサンドイッチや、魚とケーキを組み合わせたフィッシュケーキといったノルウェーグルメも楽しめるとのことです。

ベルゲンの街並みを一望できるフロイエン山

ノルウェーのベルゲンにある自然スポットとして有名なのが、北東部に位置するフロイエン山です。

海抜320mの山頂からは、ベルゲンの街並みや海岸線まで広がるフィヨルドの絶景を眺めることができます。

山頂までは、ケーブルカーが通っており、所要時間は約5分ほどです。また、フロイエン山には登山道が整備されており、徒歩でも登山を楽しむことができます。

まとめ

12世紀から13世紀にかけて、ノルウェー王国の首都として栄え、現在でもノルウェー第2の都市として知られるベルゲン。

ハンザ同盟時代の中世には、ベルゲンはヨーロッパ各地との交易を行う拠点として繁栄しました。当時、ドイツ商人たちは自分たちの事務所として木造家屋を建て、現在はブリッゲン地区として世界遺産に登録されています。

さらにベルゲンには、荘厳な自然や湾岸都市ならではの活気ある魚市場など、多くの魅力があります。

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