フィンランド

【ラウマ】フィンランドで3番目の歴史がある世界遺産の町

ラウマ
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ラウマはフィンランドで3番目に古い歴史を持つ町で、1442年に創設されました。町の旧市街は世界遺産に登録されており、パステルカラーの美しい街並みは目を見張るほどです。

そこで、この記事ではラウマという町がどのような場所なのかを詳しく紹介していきます。フィンランドの隠れた名所であるラウマに興味がある方は、ぜひ読んでみてください。

ラウマとはどんな町?

ラウマは、フィンランドの首都ヘルシンキから北西に約200km離れた、人口約4万人の小さな町です。1442年に設立され、フィンランドで3番目に古い町として知られています。最古の町はトゥルクで、2番目はポルボーです。

かつては港町として、造船業やレース産業を主要産業として発展しましたが、第二次世界大戦以降は主要産業が工業に移行しました。

中でも有名なのが、中世の木造建築群が集まる中心部です。中心部は「ラウマ旧市街」と呼ばれ、町を代表するエリアとなっています。

世界遺産に登録されているラウマ旧市街

ラウマの中心部に広がる旧市街は、1442年の町の創設当時の面影を残す歴史的なエリアです。

旧市街に足を運べば、中世時代の雰囲気を色濃く残す街並みや、ネオルネサンス様式の建築物が並んでいます。

ラウマ旧市街の面積はわずか0.3㎢ほどで、その範囲には約600軒の木造家屋が建っています。

中心部にある旧市庁舎には、ラウマの数百年に渡る歩みを記した歴史的資料や工芸品が展示されています。

また、ラウマ旧市街の北部には、15世紀後半に建築された石造りの聖十字架教会もあります。建設当初は修道院の教会でしたが、16世紀に勃興した宗教改革により封鎖され、その後福音エーテル派の教会に改められたそうです。

このように、数多くの歴史的建造物や街並みを有するラウマ旧市街は、1991年にその価値が認められ、ユネスコ世界遺産に登録されました。

ラウマ旧市街は美しい木造家屋が見所

ラウマ旧市街の代名詞とも言えるのが、木造建築の街並みです。淡いパステルカラーの光景は、どこを切り取っても絵になるような世界観です。

ラウマの建物がカラフルな理由としては諸説ありますが、その中でも有力な説として、長い航海からラウマに戻った船乗りたちが自分の家をわかりやすく認識できるよう、敢えて目立つ色にしたと言われています。

旧市街の木造家屋は世界遺産に登録されていますが、現在でも約600人の住民が暮らしており、お土産や雑貨を販売するショップやレストランとしても活用されています。

また、ラウマは1640年と1682年に大火災によって町の大半が焼失し、建物はその後ネオルネサンス様式で再建されました。そのため、現存する木造建築の多くは18世紀以降のものとなっています。

ボビンレースはラウマの伝統工芸品

18世紀以降、レース産業で栄えたラウマでは、ボビンレースという編み物が町の伝統工芸品として知られています。

ボビンレースは別名「糸の宝石」と呼ばれるほどの美しさがあります。また、編む際に複雑な技術が要求されるため、価格も高価です。

18世紀末に生まれたボビンレースは、細部まで繊細に編み込まれた美しい模様からフィンランド国内はもちろん、海外でも人気がありました。

現在でも、ボビンレースはラウマの町を代表する工芸品であり、展示会なども頻繁に開催されています。

ボビンレース
【ボビンレース】糸の宝石とも称される優美な織り物欧州各国や北欧にはボビンレースと呼ばれる、伝統的な手織りの織り物があります。ヨーロッパを起源とし、その後はフィンランドのラウマなど各地に製法が伝わりました。ここでは、中世から現代まで多くの人を惹きつけたボビンレースについて紹介しています。 ...

まとめ

ラウマはフィンランドの西海岸に位置し、国内で3番目に古い歴史を持つ町です。

世界遺産にも登録されているラウマ旧市街ですが、知名度の低さからか、実は観光で訪れる日本人はほとんどいない、隠れたスポットでもあります。

「フィンランドのディープな場所を知りたい」という人には、ラウマを強くおすすめします。