フィンランド発祥の施設であるサウナは、健康や美容、リラクゼーションに最適な施設です。本場フィンランドはもちろん、日本にも数多くのサウナ愛好家がいますよね。
サウナはただ温まるだけでなく、ロウリュや水風呂など様々な楽しみ方があります。
ヴィヒタもサウナ専用のツールの1つで、フィンランドでは数千年前からサウナに用いられてきました。
今回はよりサウナを楽しむために知っておきたい、ヴィヒタについて紹介していきます。
フィンランドのサウナで使われるヴィヒタ

サウナは北欧フィンランドのカレリア地方で誕生した蒸気浴の一種です。
サウナの起源は2000年以上前に遡り、現在のように沐浴はもちろん、古い時代にはサウナは神聖な空間として出産の場に利用されていました。
また、日本には1964年の東京オリンピックの時に伝わりました。

そして本場フィンランドのサウナで2000年以上前から使われているのが、ヴィヒタと呼ばれるアイテムです。
ヴィヒタは白樺から取った枝葉をブーケのように1つにまとめたものです。
ヴィヒタの制作手順はシンプルで、白樺の枝を同じ長さに切り揃え、根本部分をヒモで結び1つにまとめます。
そしてサウナでは、このヴィヒタで全身を叩いて使います。いわば、自然のマッサージ器のような感じですね。
ヴィヒタの原料となる白樺とは?

ヴィヒタの材料となる白樺という樹木は、カバノキ科カバノキ属に分類される落葉樹です。
白樺は白い樹皮が特徴で、「白樺」という和名の由来でもあります。
主な生息地は北欧諸国やカナダといった寒冷地となり、日本でも本州北部や北海道に分布しています。
雪が降り積もる寒冷な土地でも育つほどの生命力の強さから、別名「マザーツリー」とも呼ばれます。
そしてヴィヒタが生まれたフィンランド全土にも、白樺の木が自生しています。
フィンランド国民にとって白樺は常に身近な植物であり、だからこそサウナでも活用するという発想が生まれたのでしょう。
ヴィヒタの使い方

サウナで使う際は前もって水に浸しておき、片手でヴィヒタを持ち全身を心地よいと感じる強さで叩きつけます。
肌を傷つけないよう注意しながら、最初は優しく叩きます。そうして徐々に力を強め、力加減を調節するのです。
このようにヴィヒタで体を叩く行為は、「ウィスキング」と呼ばれます。
そしてウィスキングで肌に刺激を与えることで血行と新陳代謝の促進、発汗といった健康効果が期待できます。
さらに白樺の若葉が発する芳香成分がサウナ室を満たし、森林浴にも似たリラックス効果をもたらすのだそうです。
ヴィヒタはこのようにマッサージ器として使うこともあれば、サウナの壁に吊るすインタリア的な使い方もあります。
また、施設によってはスタッフが代わりにヴィヒタで叩いてくれるサービスもあるとのこと。
まとめ
ヴィヒタはサウナの生まれ故郷フィンランドで、2000年以上も前からサウナで使われてきたツールです。
ヴィヒタの葉で全身を叩くことで、血行促進や肌の引き締め、天然アロマの香りなど様々な健康・リラックス効果がもたらされると言われます。
ヴィヒタを使えば、サウナ体験をより有意義な時間にしてくれるでしょう。
