フィンランドでは、お米に牛乳と砂糖を加えて煮たリーシプーロというお粥があります。
レシピがシンプルなこともあり、フィンランドの家庭で人気の朝食です。
日本のお粥のように塩だけで食べることもあれば、フルーツをトッピングするレシピもあり、幅広い楽しみ方ができます。
今回は、フィンランドの伝統的なミルク粥「リーシプーロ」の味や作り方、歴史などを紹介したいと思います。
「リーシプーロと日本のお粥はどう違うの?」「レシピを詳しく知りたい」という方は、是非参考にしてください。
リーシプーロとは?
「リーシプーロ(Riisi Puuro)」とは、水や牛乳で米を煮て作るおかゆに似たフィンランドの料理です。
レシピの材料となる穀物は、お米、オートミールとも呼ばれる燕麦、ライ麦、小麦など多岐にわたります。
また、「プーロ(puuro)」はフィンランド語で穀物のお粥全般を意味します。
例えば、オーツ麦を使ったプーロは「カウラプーロ」、ライ麦を使ったプーロは「ルイスプーロ」と呼ばれます。
その中で「リーシ(Riisi)」、つまり日本語で「お米」を使用した伝統的なプーロがリーシプーロとなります。
この米は、日本で一般的に食べられているジャポニカ米ではありません。
北欧では、丸い中粒の形状をしたプーロ用のお米が主に使われます。
プーロはフィンランドの朝ごはん
リーシプーロはレシピも簡単です。
まず、水や牛乳を入れた鍋に米などの穀物を入れ、数分間煮込みます。
そこに砂糖やシナモン、バターなど、お好みのトッピングを加えて完成です。
お皿にお米と牛乳を入れて電子レンジで温めれば、すぐに作ることもできます。
プーロは簡単に作れるので、忙しい朝にはぴったりの食事です。
そのため、フィンランドの家庭では、パンやシリアルと並んで、最も一般的な朝食の一つとなっています。
クリスマスの朝にはリーシプーロ
甘くてクリーミーなミルク粥「リーシプーロ」は、朝食からデザートまで、日頃から食べられている料理の一つです。
実は、リーシプーロはもともとクリスマスの朝食として食卓に上る、特別なごちそうでした。
クリスマスの伝統的なリーシプーロの味付けには、バターが使われるのが特徴です。
ちなみにクリスマスの朝に食べるリーシプーロには、不思議なおまじないがあります。
大きな鍋で炊いたリーシプーロの中に、皮をむいたアーモンドを1粒入れます。
そしてお皿に取り分けた後、お皿にアーモンドが入っていた人には幸運が訪れるという話です。
新年の運勢を占うという点では、おみくじと似ているかもしれません。
バラエティ豊かなレシピ
プーロの味や見た目は、どんな主穀やトッピングを使うかで大きく変わります。
穀物だけでも、米やライ麦、小麦やオーツ麦など、かなり幅広い選択肢があります。
トッピングも、シナモンやハチミツ、ベリー類ドライフルーツ、ナッツ類など、さまざまな食材を自由に組み合わせられます。
色とりどりのフルーツを添えて、おしゃれなスイーツとしてSNSに投稿するのが北欧の若者の間でブームになっているそうです。
お粥といえば白米と塩の組み合わせが一般的な日本では、フィンランドのプーロのような甘いお粥と聞いて驚く方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、食べてみると甘いお粥は全く違和感がなく、主食とデザートの中間のような味わいを楽しめます。
まとめ
遠く離れた北欧の国フィンランドでも同じようにご飯が食べられていることは、白米が主食の日本人にはとても親しみがもてますね。
海外では現地の食事との相性が気になるものですが、フィンランドのリーシプーロは米好きな人の好みにも合うはずです。