初中級

【スウェーデン語文法#49】受動態①:-s 受動文

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Haruno
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スウェーデン語では、行為者ではなく、行為の対象(誰に/何にされるか)を強調したいときに 受動態を使います。

日常会話だけでなく、ニュース記事や掲示文など、さまざまな場面で用いられる重要な文法です。

その中でも基本的でよく使われるのが -s 受動文 です。これは動詞に -s を加えることで、自動的に「〜される」という意味を表せる便利な仕組みです。

今回は、スウェーデン語の受動態の1つである「-s 受動文」について、その仕組みと使い方を解説します。

1. -s 受動文の基本的な仕組み

  • 能動文:Han skriver brevet.(彼が手紙を書く)
  • 受動文:Brevet skrivs (av honom).(手紙が書かれる/彼によって書かれる)

スウェーデン語では、動詞の活用語尾に -s をつけるだけで、能動態が自動的に「〜される」という意味の受動態に変わります。

これはスウェーデン語の大きな特徴で、英語の受動態(be + 過去分詞)に比べると作り方が非常にシンプルです。

2. 具体的な活用方法

受動態は基本的に、「動詞 + -s」というシンプルなルールで作ることができます。

ただし現在形の場合、語尾 -r(-er)が脱落した上で -s が付きます。

時制能動態-s 受動態例文
現在形skriver(書く)skrivsBrevet skrivs nu.(手紙が今書かれている)
過去形skrevskrevsBrevet skrevs igår.(手紙は昨日書かれた)
現在完了形har skrivithar skrivitsBrevet har skrivits redan.
(手紙はすでに書かれている)
未来形ska skrivaska skrivasBrevet ska skrivas imorgon.
(手紙は明日書かれる予定だ)

3. -s 受動文が使われる場面

3-1. 行為者が不要な場合

  • Dörren öppnas kl. 9.(ドアは9時に開きます)

3-2. 公共の掲示や標識

  • Här talas svenska.(ここではスウェーデン語が話されています)

3-3. 文章やニュース記事の表現

  • Det påpekas ofta att…(〜とよく指摘される)

会話では能動文を使うことが多いですが、客観性が必要な場面や「人」を前に出したくないときに、この -s 受動文が好まれます。

4. 行為者を表す av 句

受動態の構文で行為者を示したいときは、「av + 人」を使います。

  • Brevet skrivs av Anna.(手紙はアンナによって書かれる)

ただし、スウェーデン語の受動態は「動作の受け手」に焦点を当てるため、実際には av 句は省略されることが多いです。

5. まとめ

  • -s 受動文は、スウェーデン語で最もよく使われる受動態の形です。
  • 動詞に -s を加えるだけで「〜される」という意味になります。
  • 能動態と対応していて、形がシンプルで分かりやすいのが特徴です。
  • av + 人」で行為者を表すこともできますが、省略が一般的。
  • 掲示・ニュース・説明文など、客観的に述べる文脈で多用されます。

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「NAVIA | Learn Swedish Language」ではスウェーデン語について解説しています。また、北欧の文化、歴史、ライフスタイルも紹介していますので、北欧に興味がある人は是非ご覧ください。
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