【スウェーデン語文法#58】関係副詞の用法

スウェーデン語の関係副詞は、前にある名詞や文全体を受けて、場所・時間・理由・方法などを説明するために使われます。英語の where, when, why, how にあたる表現です。
関係副詞を使うことで、2つの文を自然につなげ、より複雑な情報を一文にまとめることができます。
今回はスウェーデン語でよく使われる関係副詞の種類と、その用法を解説していきます。
1. 関係副詞とは?
スウェーデン語の関係副詞は、従属節を導く役割を持つ副詞です。
つまり、前に出てきた名詞や文全体を受けて「どこで」「いつ」「なぜ」「どのように」といった情報を補足するために使われます。
- Jag vet var du bor.
(私はあなたがどこに住んでいるか知っています)
上記の文では、関係副詞 var が「住んでいる場所」を説明しています。
2. 基本的な関係副詞と用法
スウェーデン語では、次の関係副詞がよく使われます。
関係副詞 | 意味 | 例文 |
---|---|---|
var | どこで | Jag vet var han arbetar. (彼がどこで働いているか知っています) |
dit | どこへ | Vi åkte till staden dit han flyttade. (彼が引っ越した町へ行きました) |
där | そこで | Det finns en park där vi lekte som barn. (子供の頃に遊んだ公園があります) |
när | いつ | Jag minns dagen när vi träffades. (私たちが会った日のことを覚えています) |
då | その時 | Det var en tid då jag studerade i Lund. (ルンドで勉強していた頃のことでした) |
varför | なぜ | Jag förstår inte varför han är arg. (彼がなぜ怒っているのかわかりません) |
hur | どのように | Hon berättade hur hon lärde sig svenska. (彼女がどのようにスウェーデン語を学んだか話しました) |
3. 関係副詞の用法解説
3-1. var(どこで)
var は「どこで」を意味し、場所を説明するときに使います。
- Jag vet var hon arbetar.
(彼女がどこで働いているか知っている)
ここでは「働いている場所」を説明しています。
3-2. dit(どこへ)
移動を表す動詞と一緒に使い、「どこへ」を示します。
- Vi reste till staden dit han flyttade.
(私たちは彼が引っ越した町へ旅行した)
上の例文では、“Vi reste till staden”(彼が引っ越した先の町)が dit で修飾されています。
3-3. där(そこで)
具体的な「場所」を受けるときに使います。
- Här är parken där vi brukade leka.
(ここは私たちがよく遊んだ公園です)
例文では där で「公園」を説明し、その場所を特定しています。
英語でも “the place where…” と言うように、スウェーデン語でも場所を説明するときに関係副詞 där を使うと自然な文章になります。
3-4. när(いつ)
när は出来事が起きた「時」を表します。
- Jag minns dagen när vi träffades första gången.
(私たちが初めて会った日を覚えています)
「いつ会ったのか」という情報を補っています。
3-5. då(その時)
「その時」「その頃」を意味し、少し文語的で叙述的な響きがあります。
- Det var en tid då vi skrev brev istället för mejl.
(私たちがメールではなく手紙を書いていた時代でした)
「その時代に〜していた」という過去の状況を説明しています。
3-6. varför(なぜ)
英語の why に相当し、理由を表します。
- Jag vet inte varför han är arg.
(彼がなぜ怒っているのかわかりません)
例文では、varför を用いて「怒っている理由」を説明しています。
3-7. hur(どのように)
関係副詞 hur は英語の how にあたり、「方法」を表します。
- Hon berättade hur hon lärde sig svenska.
(彼女がどのようにスウェーデン語を学んだかを話しました)
ここでは hur で「学んだ方法」が補足されています。
4. 関係副詞と 関係代名詞 som の違い
スウェーデン語では関係代名詞 som を使っても似た意味が表せます。
ただ、関係副詞を使う方が、自然で簡潔な文章になる場合もあります。
- Det är staden som han flyttade till.
- Det är staden dit han flyttade.
例文はどちらも「彼が引っ越した町です」という意味ですが、後者の関係副詞 dit(どこへ)の文章の方が、冗長さがなくスッキリとした印象となります。
5. まとめ
- 関係副詞は「どこで」「いつ」「なぜ」「どのように」を表し、文をつなげる役割を持ちます。
- よく使われる関係副詞は var, dit, där, när, då, varför, hur です。
- som を使っても表現できますが、関係副詞の方が自然に聞こえることも多いです。