【スウェーデン語文法#40】複合動詞(動詞+副詞)
Haruno NAVIA
スウェーデン語には「異態動詞」と呼ばれる特別な動詞群があります。
これらは見た目が受動態の形(語尾に -s が付いている)をしているにもかかわらず、意味は能動的であるという特徴を持ちます。
例えば、andas(呼吸する)、trivas(快適に感じる)といった動詞は、見た目は受動態に見えますが、意味としては能動的に作用します。
今回はこの異態動詞について、その構造や代表的な例・文法的特徴を解説していきます。
通常、スウェーデン語で動詞の末尾に -s がつくと、「〜される」という受動態になります。
一方、異態動詞の場合、動詞の形は受動態の -s 形と見た目が全く同じです。しかし、その意味は「〜される」ではなく「〜する」となり、能動的に働きます。
以下に、スウェーデン語でよく使われる異態動詞をまとめました。
動詞 | 意味 | 例文 |
---|---|---|
andas | 呼吸する | Han andas lugnt.(彼は静かに呼吸している) |
finnas | 存在する | Det finns många böcker här.(ここにはたくさんの本がある) |
trivas | 快適に感じる、満足する | Hon trivs i Sverige.(彼女はスウェーデンで快適に過ごしている) |
lyckas | 成功する | Han lyckades med provet.(彼は試験に合格した) |
misslyckas | 失敗する | Hon misslyckades på tentan.(彼女は試験に失敗した) |
minnas | 覚えている | Jag minns den dagen.(私はその日を覚えている) |
hoppas | 望む、願う | Jag hoppas att du mår bra.(あなたが元気であることを願う) |
異態動詞は見た目は -s で受動態のようですが、意味は能動的です。
「〜される」と訳すと不自然な意味になってしまうので、異態動詞と受動態動詞の見極めが大切になります。
異態動詞も通常の動詞と同じ規則で活用します。
あくまで異態動詞は「語末が s で終わる通常の動詞」であり、決して特別な活用規則を持っているわけではありません。
見た目が同じ -s 形でも、文脈で異態動詞 / 受動態を判断する必要があります。
スウェーデン語には「-s 形」を使う動詞がいくつかあります。混同しやすいので整理しておきましょう。