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スウェーデン語には「相互動詞」と呼ばれる形があります。
これは「お互いに〜する」という意味を表す動詞で、主語が複数のときに「互いに作用を及ぼす」ことを示す表現です。
例えば、日本語の「会う」「結婚する」などにあたる表現は、スウェーデン語では相互動詞として表されます。
今回はスウェーデン語の相互動詞について、その構造や文法的な特徴などを解説していきます。
1. 相互動詞とは?
相互動詞は、「お互いに〜する」という意味を表すスウェーデン語の動詞表現です。
動詞の末尾に -s をつけることで、相互動詞が形成されます。
注意したいのは、「受動態の -s」と形は同じですが、両者の意味は全く異なる点です。相互動詞の場合、「お互いに作用を及ぼし合う」というニュアンスがあります。
- träffas = 会う(お互いに会う)
- ses = 会う(お互いに見る → 会う)
- kramas = 抱き合う
このように、相互動詞は単なる動作ではなく、複数の主語の間で相互関係があることを前提としています。
2. 相互動詞の代表例
よく使われる相互動詞をまとめると、以下のようになります。
- träffas(会う)
例:Vi träffas varje vecka.(私たちは毎週会う) - ses(会う/またね!)
例:Vi ses imorgon!(また明日会おうね!) - höras(連絡を取り合う)
例:Vi hörs senare.(また後で連絡しよう) - kramas(抱き合う)
例:De kramades när de sågs.(彼らは会ったときに抱き合った) - skiljas(別れる)
例:Vi måste skiljas här.(私たちはここで別れなければならない)
3. 相互動詞の文法的特徴
3-1. 主語は複数であることが前提
相互動詞は「互いに作用する」ため、基本的に主語は複数形になります。
単数主語では意味が成り立たないので注意が必要です。
- Vi träffas imorgon.
(私たちは明日会う)
3-2. 動詞活用は通常通り
相互動詞は現在形・過去形・未来形であっても、通常の動詞と同じ活用規則に従います。
- Vi ses idag.(現在形:私たちは今日会う)
- Vi sågs igår.(過去形:私たちは昨日会った)
- Vi kommer att ses imorgon.(未来形:私たちは明日会うだろう)
3-3. 目的語を必要としない
相互動詞は動詞自体に「互いに〜する」という意味が含まれているため、目的語を置かなくても文が成立します。
- Vi kramas.(私たちは抱き合う)
- De hörs ofta.(彼らはよく連絡を取り合う)
4. 再帰動詞との違い
相互動詞と混同しやすいのが再帰動詞です。
- 再帰動詞(sig を伴う)→ 主語が自分自身に作用を及ぼす
例:Han tvättar sig.(彼は自分を洗う) - 相互動詞(-s 形)→ 主語同士が互いに作用を及ぼす
例:De träffas ofta.(彼らはよく会う)
つまり、再帰動詞は「自分自身に向かう動作」、相互動詞は「相手との間で共有する動作」 という違いがあります。
5. まとめ
- 相互動詞は「お互いに〜する」を表す動詞で、動詞 + -s の形をとります。
- 主語は複数(vi, de, du och jag など)が基本です。
- 動詞活用は通常の動詞と同じ規則に従います。
- 目的語を必要とせず、動詞だけで意味が完結するのが特徴です。
- 再帰動詞(自分自身に作用する)との混合に注意しましょう。
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