【スウェーデン語文法#41】不定代名詞 man
Haruno NAVIA
スウェーデン語にはいくつかの受動態の表現方法があります。
その中でも「bli + 過去分詞」を使う形は、ある動作が「行われている途中」であるという、変化のプロセスを強調するときに使われます。
今回はスウェーデン語の受動態である「bli + 過去分詞」について、その用法や活用パターンなどを解説します。
スウェーデン語の受動態の一つに「bli + 過去分詞」があります。
bli は「〜になる」という意味を持つ動詞です。一方、過去分詞は、動詞から派生して「〜された」という受け身の意味を表す分詞です。
この2つを組み合わせることで、「〜される」「〜された」という受動態が表現できます。
これは、英語の「get + 過去分詞」に近いニュアンスです。ただし、スウェーデン語の過去分詞は受動態でのみ使われます。
スウェーデン語の受動態には、「動詞 + -s」の形をとる受動態があります。両者の違いは以下の通りです。
例文で表すと以下のように区別できます。
bli は不規則動詞で、受動態でもその活用形が使われます。
時制 | 活用 | 例文 |
---|---|---|
現在形 | blir | Fönstret blir öppnat(窓が開けられる) |
過去形 | blev | Han blev arresterad igår.(彼は昨日逮捕された) |
現在完了形 | har blivit | Hon har blivit intervjuad.(彼女はインタビューを受けたことがある) |
未来形 | ska bli | Han ska bli vald nästa år.(彼は来年選ばれる予定だ) |
スウェーデン語の受動分詞は、動詞の活用グループごとに以下のように形成されます。
動詞グループ | 活用の規則 | 例 |
---|---|---|
第一活用(語幹=不定形) | 語幹 + -d | tala → talad(話された) |
第二活用a | 語幹 + -d | stänga → stängd(閉められた) |
第二活用b | 語幹 + -t | läsa → läst(読まれた) |
第三活用(語幹=不定形) | 語幹 + -dd | bo → bodd(住まわれた) |
第四活用(不規則) | -en/-et/-na など | skriva → skriven(書かれた) |
過去分詞は、形容詞のように名詞を修飾することもできます。
その際、過去分詞は名詞の性・数に応じて末尾が変化します。
名詞の性・数 | 形 | 例 |
---|---|---|
共性名詞単数 | 基本形のまま | en stängd dörr(閉められたドア) |
中性名詞単数 | -t / -tt | ett stängt fönster(閉められた窓) |
第二活用b(共性名詞) | 共性名詞でも中性名詞と同じ -t となる | ett läst brev(読まれた手紙) |
複数形 | 第一活用は -e / その他は -a | stängda dörrar(閉められたドアたち) |
第四活用 | -en / -et / -na | ett skrivet brev(書かれた手紙) |