初中級

【スウェーデン語文法#51】受動態②:bli + 過去分詞

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Haruno
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スウェーデン語にはいくつかの受動態の表現方法があります。

その中でも「bli + 過去分詞」を使う形は、ある動作が「行われている途中」であるという、変化のプロセスを強調するときに使われます。

今回はスウェーデン語の受動態である「bli + 過去分詞」について、その用法や活用パターンなどを解説します。

1. 受動態の基本構造

スウェーデン語の受動態の一つに「bli + 過去分詞」があります。

bli は「〜になる」という意味を持つ動詞です。一方、過去分詞は、動詞から派生して「〜された」という受け身の意味を表す分詞です。

この2つを組み合わせることで、「〜される」「〜された」という受動態が表現できます。

  • Dörren blev stängd.(ドアが閉められた)
  • Han blev vald till president.(彼は大統領に選ばれた)

これは、英語の「get + 過去分詞」に近いニュアンスです。ただし、スウェーデン語の過去分詞は受動態でのみ使われます。

2. -s 受動態との違い

スウェーデン語の受動態には、「動詞 + -s」の形をとる受動態があります。両者の違いは以下の通りです。

  • -s 受動態:一般的事実・習慣的行為を述べるときに使う。
  • bli + 過去分詞:瞬間的な出来事、変化の過程を強調するときに使う。

例文で表すと以下のように区別できます。

  • 【-s 受動態】
    Dörren stängs kl. 18.(ドアは18時に閉められる)
    →中立的な事実や習慣的行為
  • 【bli + 過去分詞】
    Dörren blev stängd av vakten.(ドアは警備員によって閉められた)
    → 行為の瞬間や過程を表す

3. bli の活用

bli は不規則動詞で、受動態でもその活用形が使われます。

時制活用例文
現在形blirFönstret blir öppnat(窓が開けられる)
過去形blevHan blev arresterad igår.(彼は昨日逮捕された)
現在完了形har blivitHon har blivit intervjuad.(彼女はインタビューを受けたことがある)
未来形ska bliHan ska bli vald nästa år.(彼は来年選ばれる予定だ)

4. 過去分詞の活用パターン

スウェーデン語の受動分詞は、動詞の活用グループごとに以下のように形成されます。

動詞グループ活用の規則
第一活用(語幹=不定形)語幹 + -dtala → talad(話された)
第二活用a語幹 + -dstänga → stängd(閉められた)
第二活用b語幹 + -tläsa → läst(読まれた)
第三活用(語幹=不定形)語幹 + -ddbo → bodd(住まわれた)
第四活用(不規則)-en/-et/-na などskriva → skriven(書かれた)

5. 過去分詞の形容詞的用法

過去分詞は、形容詞のように名詞を修飾することもできます。

その際、過去分詞は名詞の性・数に応じて末尾が変化します。

名詞の性・数
共性名詞単数基本形のままen stängd dörr(閉められたドア)
中性名詞単数-t / -ttett stängt fönster(閉められた窓)
第二活用b(共性名詞)共性名詞でも中性名詞と同じ -t となるett läst brev(読まれた手紙)
複数形第一活用は -e / その他は -astängda dörrar(閉められたドアたち)
第四活用-en / -et / -naett skrivet brev(書かれた手紙)

6. まとめ

  • 「bli + 過去分詞」は「出来事の瞬間」や「変化の過程」を表す受動態です。
  • 時制によって bli の形は変化します(blir, blev, har blivit, ska bli)。
  • 過去分詞の作り方は動詞の活用グループごとに異なります。
  • 過去分詞は形容詞的にも使え、名詞の性・数によって語尾が変化します。

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「NAVIA | Learn Swedish Language」ではスウェーデン語について解説しています。また、北欧の文化、歴史、ライフスタイルも紹介していますので、北欧に興味がある人は是非ご覧ください。
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