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【スウェーデン語文法#17】命令形の作り方

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春乃
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スウェーデン語で「座ってください」「見て!」「急いで!」など、命令や依頼、アドバイスを伝えるときに使うのが「命令形」です。

英語では “Sit down.” や “Look!” にあたるこの形は、スウェーデン語でもよく使われます。

動詞の語形変化はそれほど複雑ではなく、原形からの変化ルールを覚えれば、すぐに使いこなせます。

このレッスンでは、命令形の作り方と使い方を、例文とともに解説します。

1. 命令形とは?その特徴と基本ルール

スウェーデン語における「命令形」は、誰かに何かをするように指示したり、お願いしたりするときに使う基本的な表現です。

英語と同様に、主語(通常は「du=あなた」)は省略され、動詞が文の先頭に置かれます。

  • Öppna fönstret.(窓を開けて)
  • Lyssna!(聞いて!)
  • Sitt ner.(座ってください)

上記の例文では、öppna(開ける)、lyssna(聞く)、sitta(座る)といった動詞の原形を、命令形に変化させて使っています。

2. 命令形の作り方:語尾変化の基本パターン

2-1. 規則動詞(-aで終わる動詞)の場合

スウェーデン語の動詞にはグループごとの活用規則があります。

動詞の原形が「-a」で終わる規則動詞の場合、その -a を取り除いて命令形を作ります。

原形命令形意味
prata(話す)prata → prat話して
lyssna(聞く)lyssna → lyssn聞いて
titta(見る)titta → titt見て

【命令形の基本】-aで終わる動詞 → -aを取って命令形

2-2. 不規則動詞・短い動詞の場合

一部の動詞は命令形が特別な形になります。特に短い動詞や不規則動詞に注意しましょう。

原形命令形意味
gå(行く)行って!
kom(来る)kom来て!
gör(する)görして!
var(〜である)varいて!/〜であって!

これらの命令形は原形とほぼ同じ形、または少し特殊な形をとります。

よく使う動詞ばかりなので、ひとつずつ覚えておくと会話で役立ちます。

3. 否定命令の作り方:「〜しないで」の表現

何かを「しないで」と伝えるには、命令形の直後に否定語 inte(〜しない)を加えます。

  • Tala inte!(話さないで!)
  • Rör inte det!(それに触らないで!)
  • Var inte rädd.(怖がらないで)

英語で言えば “Don’t speak.” にあたる否定命令ですが、スウェーデン語では “Do” を補助する語がないため、単に「動詞+inte」で否定命令が作られます。

そのため、命令形を使いこなすためには、この「inte」の位置をしっかり覚えておくことが重要です。

4. 丁寧な依頼表現としての命令形

命令形は直接的な印象を与えるため、使い方によってはきつく聞こえてしまうこともあります。

そこで、相手に対して柔らかくお願いしたいときには、命令形以外の丁寧表現を使うのが望ましいです。

表現用法例文
snällaお願いしますSnälla, hjälp mig.(お願い、手伝って)
kan du 〜?~してくれる?Kan du öppna dörren?(ドアを開けてくれる?)
skulle du kunna 〜 ?~していただけますか?Skulle du kunna vänta ett ögonblick?(少し待っていただけますか?)

命令形はあくまで「強い意志」「即時の行動指示」に適した表現です。

日常的な依頼やお願いでは、“snälla,〜” や “kan du 〜?” を使った丁寧なフレーズの方が自然です。

5. 命令形の応用表現

会話では、命令形+感嘆詞や呼びかけなどを組み合わせることで、より生き生きとした表現になります。

  • Titta nu!(今見て!)
  • Kom igen!(さあ、来て!=がんばれ!)
  • Var tyst!(静かにして!)

これらの命令形は、強さ・トーン・表情によってニュアンスが大きく変わるため、相手との関係性を意識することが大切です。

6. まとめ

  • スウェーデン語の命令形は、主語を省略して動詞の命令形を文頭に置くことで作られます。
  • 規則動詞では、原形の「-a」を取った形が命令形の基本です。
  • 一部の動詞(gå, kom, gör など)は、不規則な形で命令形を作るため、個別に覚えましょう。
  • 「inte」を加えることで否定命令が作れます。語順に注意しましょう。
  • 丁寧にお願いしたいときは、“snälla”、“kan du~?”などの柔らかい表現が適しています。
  • 命令形は使い方次第で失礼になることもあるため、場面に応じて丁寧さを調整しましょう。

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