フィンランドの西海岸にはリゾート地で知られるナーンナリという街があります。
ナーンタリには雰囲気良しの旧市街や大統領の別荘など数々の名所がありますが、中でも有名なのがムーミンワールドです。
「ムーミン」といえば、フィンランドのトーベ・ヤンソン原作の作品です。
ムーミンは愛くるしいキャタクターや示唆に富んだ物語から、日本でも世代問わず愛されています。
そしてナーンタリ沖の離島にあるのが、ムーミン谷の世界観を完全再現したムーミンワールドというテーマパークなのです。
今回はフィンランドの観光地ナーンタリについて、街の特徴や名所、特にムーミンワールドに焦点を当てて紹介していきます。
ナーンタリはどんな街?
ナーンタリとはフィンランド南西部スオミ県、ボスニア湾沿いに位置する港町です。
街が誕生したのは1443年と非常に古く、15世紀にフィンランドを支配していたスウェーデン王クリストファー3世によって創設されました。
ナーンタリの旧市街には18世紀~19世紀にかけて建築された木造家屋が残り、とてもレトロな街並みです。
また、ナーンタリの地域一帯は主に島々で構成される群島地帯となります。
そして温暖なフィンランド西海岸という立地から、夏になると多数のクルーザーが港に停泊するリゾート地でもあります。
観光地としてのナーンタリ

フィンランド有数の夏のリゾート地で知られるナーンタリは、毎年多数の観光客が訪れます。
先述した旧市街の街並み、カフェやショップ、さらに1920年から代々フィンランド大統領の公式別荘として使われている「クルタランタ(Kultaranta)」もあります。
実はナーンタリは、フィンランド最古の街トゥルクから西に15kmと隣街同士の関係です。
ちなみにトゥルクとは1299年に設立した古都で、1812年にヘルシンキに首都が遷移されるまで、トゥルクがフィンランドの首都として機能していました。
そしてナーンタリ旅行では、トゥルクを旅の拠点にする人も多いのです。
トゥルクに関しては以下の記事で主に紹介しているので、こちらもご覧ください。

カイロ島に広がるムーミンワールド
観光地であるナーンタリの中でも筆頭観光地と言えるのが、やはりムーミンワールドでしょう。
ムーミンワールドとはトーベ・ヤンソンの代表作「ムーミン」の世界観を完全再現したテーマパークで、1993年にオープンしました。
こちらのテーマパークは、ナーンタリ沖に浮かぶカイロ島という離島にあります。
フィンランド本土のナーンタリとカイロ島までは橋で繋がっており、アクセスも簡単です。
そしてムーミンワールドはこのカイロ島全域を改築してムーミンの世界観で統一した、非常に大規模なテーマパークとなっています。
カイロ島を丸々1島ムーミンワールドにするだけあり、園内は極めて高い完成度でムーミン谷が再現されています。
鮮やかな水色のムーミンハウスをはじめ、原作の世界からそのまま飛び出してきたような再現度とされています。
ちなみに日本の埼玉県にも2019年にオープンした「ムーミンバレーパーク」があります。
ムーミンの公式テーマパークは、ナーンタリの「ムーミンワールド」と埼玉県の「ムーミンバレーパーク」という、実は世界にわずかこの2カ所しかありません。
ムーミンがいかに日本で親しまれているかわかりますね。
ムーミンワールドの楽しみ方

高い原作再現度で定評のあるムーミンワールドには、ムーミンに関連した様々な施設があります。
例えばムーミンハウスと呼ばれる、ムーミン家族が暮らすカラフルな水色が施された4階建ての建物もその1つ。
見た目はもちろん、中のインテリアから家財道具など細部に至るまで手が込んだ、パークの中でも人気のスポットと言われています。
また、ムーミンやスナフキンなど、作中に登場するキャラクター達による数々のイベントショーも開催されています。
さらにムーミンワールド限定のムーミングッズを扱うショップやカフェもあり、一日中楽しめると評判です。
それと注意点なのですが、ムーミンワールドは開園時期が夏開園と冬開園の2つに別れており、1年の内オープンしているのはわずか3ヶ月弱しかありません。
夏開園は毎年6月~9月頃、冬開園は2月の中の1週間のみとなります。
年度によっても開館時期は若干変わるので、事前に調べてから行くことをおすすめします。
まとめ
ナーンタリはフィンランド西海岸にある街で、夏に人気のリゾート地として知られています。
観光地として様々な名所がありますが、ムーミン谷を再現したムーミンワールドが最大の目玉です。
カイロ島を丸ごとテーマパークに改装した大規模なパークで、園内ではムーミン谷の世界観がそのままの形で再現されています。