フィンランド発祥のサウナ文化は世界的にも有名で、日本にも多数のサウナファンがいます。
サウナの楽しみ方としては水風呂と交互に入る温冷交代法がお馴染みですが、それ以外にもサウナには様々な入浴方法があります。
そして今回取り上げるロウリュもサウナの楽しみ方の1つです。
サウナで生まれる蒸気を上手に利用するロウリュという入浴法について、ここでは具体的なルールや特徴、サウナ大国フィンランドと日本で異なる点を紹介していきますね。
サウナはフィンランド発祥の施設

サウナといえば日本の温泉で必ずと言っていいほど見かける施設であり、近年ではサウナ専門のお店まで登場するほどの人気です。
今日では最も身近なリラクゼーション施設の1つとなったサウナですが、元々は北欧フィンランドが発祥です。
フィンランドにおけるサウナの起源は非常に古く、今から約2000年前、フィンランド南東部のカレリア地方でサウナが誕生しました。
当時食糧庫だった建物を沐浴場として使い始めたのがフィンランドのサウナ文化の始まりと言われています。
サウナは当初は遺体の洗浄や妊婦の出産のための神聖な場として利用され、次第に健康促進のための施設として使われるようになりました、
そして現在では家庭に自家用サウナが置かれるほど、フィンランド人にとってはなくてはならない場所となりました。
ちなみに日本でサウナが登場したのは1964年の東京オリンピックの時で、実はつい最近のことなんですよ。
フィンランドのサウナ文化については以下の記事でメインに取り上げているので、こちらも読んでみてください。

サウナの入浴法の一種であるロウリュについて

サウナの入浴方法としては温冷交代法という、サウナと水風呂に交互に入り、自律神経を整わせる利用法が一般的だと思います。
そして今回紹介する「ロウリュ」も、数ある入浴法の1つとなります。
ロウリュについて簡単に説明すると、熱せられたサウナストーブの石に水をかけて水蒸気を発生させる行為のことです。
サウナを蒸気で満たすことで湿度と体感温度が上がり、発汗と新陳代謝の促進が期待できます。
このロウリュもサウナ同様にフィンランド語を語源とし、フィンランド語で「蒸気」を意味する「LÖYLY(ロウリュ)」から来ています。
また、サウナストーブの上に乗せる石には、通称サウナストーンと呼ばれる、火成岩の一種の香花石という専用の石が使われます。
詳しくは後ほど紹介しますが、ロウリュでサウナストーンに水をかける場合、フィンランドでは普通の水を、日本ではアロマ水を使うなど、国によって違いがあるのも面白い所です。
ロウリュとセットで行われるアウフグース

ロウリュはサウナストーンに水をかけて蒸気を発生させる行為ですが、そのロウリュとセットで行われることが多いのがアウフグースです。
アウフグースというのは、ロウリュで発生した熱々の蒸気をタオルで仰ぎ、熱気をサウナ利用者に浴びせたり、空間全体にバランスよく行き渡るようにする行為のことです。
サウナとロウリュはフィンランド発祥ですが、こちらのアウフグースはドイツ発祥となります。
また、アウフグースでは施設によってはアウフギーザーと呼ばれるスタッフがいて、サウナ利用者に蒸気を煽いて送るサービスも提供してくれます。
日本とフィンランドにおけるロウリュの違い

日本とフィンランドでは、実はロウリュの内容が少し異なります。
本場フィンランドでは蒸気を発生させる際には普通の水を使うのですが、日本式のロウリュではサウナストーンに水をかける際、アロマオイル入りの水を使用します。
アロマオイルの香りによって、さらなるリラックス効果が期待できるそうです。
このように日本では、ロウリュはサウナ体験を盛り上げるある種のパフォーマンスとなっています。
一方、フィンランドではロウリュはサウナ利用者自身で各々行うサルフサービス形式が一般的となります。
まとめ
北欧フィンランドで始まったサウナの世界は非常に奥深く、ここで紹介したロウリュをはじめ数多くの楽しみ方が存在します。
日本の温泉施設ではドイツ発のアウフグースも楽しめるロウリュを提供している所も多いので、是非チェックしてみましょう。