デンマークのボーンホルム島には、1250年頃に建てられた中世の要塞ハマースフスの城跡があります。
この要塞は1250年頃に建てられ、現在はボーンホルムの戦争の歴史を物語る古城として、人気の観光スポットとなっています。
ここではハマースフスの城跡の特徴や歴史的背景、ボーンホルム島に関する情報などを紹介したいと思います。
ハマースフスの城跡の特徴
デンマーク・ボーンホルム島の北部に位置するハマースフスは、北欧で最も広大な城跡の一つです。ハマースフス城とも呼ばれています。
ハマースフスは、もともと要塞として使われていた建物です。1250年頃、当時のデンマークの都市ルンドの大司教によって建てられました。
14世紀当時には、ヨーロッパで最も大きい城でもありました。
ルンドは1020年頃、デンマーク王クヌートによって築かれた都市です。
1103年、ルンドは北欧で初めてローマ・カトリック教会直属の司教区を持つ都市となり、ルンドは北欧におけるキリスト教文化の中心地として栄えました。
現在、ルンドはスウェーデンのスコーネ地方に属し、ルンド大学を中心とした学園都市として知られています。
そして13世紀にボーンホルム島に建設されたハマースフスは、長年にわたり外敵に対する要塞として機能しました。
そして18世紀にその役目を終えた後は、再び使われることなく廃墟となります。
しかし戦争の歴史を伝えるその荒廃した佇まいは多くの人々を魅了し、今ではボーンホルム島を代表する人気スポットとなっています。
ボーンホルム島について
ハマースフスの城跡は、デンマーク領に属するボーンホルム島のスポットの一つです。
ボーンホルム島はバルト海に浮かぶ島で、島の人口は約5万人です。
ボーンホルム島には数多くのレストランやショップがあり、近年は国内外のアーティストが集まるエリアとしても知られています。
また、島は豊かな自然に恵まれているため、ピクニックや海水浴で休暇を過ごす人も多く、デンマークの人気観光地となっています。
戦争に翻弄されたボーンホルム島の歴史
ボーンホルム島は現在デンマーク領ですが、位置的にはデンマーク本土からやや離れており、スウェーデンとデンマークに挟まれた島です。
複数の国に挟まれた複雑な位置にあるため、戦争のたびに占有する土地が変わりました。
1660年に締結されたコペンハーゲン条約により、この島は現在のデンマーク領の一部となります。
戦勝国によって占領・返還が度々繰り返されたボーンホルム島は、一時期はスウェーデン領だったこともあります。
そのため、ボーンホルム島にはデンマークやスウェーデンといった国々の文化が混在し、独特の雰囲気が漂っています。
ハマースフスの城跡の楽しみ方
ボーンホルム島は、デンマークの首都コペンハーゲンからフェリーで行ける島です。週末になると、ボーンホルムには多くの観光客が訪れ、休暇を楽しみます。
13世紀に建てられたハマースフスは、歴史ファンや廃墟マニアにはたまらない観光スポットです。
また、ハマースフスの城壁はボーンホルム島全体を見渡せる高台に位置します。
そのため、エメラルドグリーンのバルト海を眺めることができる絶景スポットでもあるのです。
さらにハマースフスの城跡の近くには、城の歴史を展示したコーナーがあるビジターセンターがあります。
館内にはデンマーク料理を提供するレストランもあり、ハマースフスとボーンホルム島の観光の合間の休憩場所としても最適です。
まとめ
ハマースフスは北欧で最も広大な城跡の一つで、ボーンホルム島の人気スポットです。
ボーンホルム島は度重なる戦争で占領と返還を繰り返し、その都度島の所有国が変わったという複雑な歴史的背景を持ちます。
ハマースフスの重厚な佇まいは、長い歴史の変遷を思い起こさせます。