【初級②】スウェーデン語の人称代名詞:主語として使う代名詞の基本

スウェーデン語で文を作るときに欠かせないのが、「人称代名詞」です。
これは「私」「あなた」「彼」「私たち」など、人や物を指し示す代わりの言葉のことを指します。英語で言う I / you / he / she / we / they に相当します。
このレッスンでは、文の主語として自然に使えることを目指して、スウェーデン語の人称代名詞の形と使い方を解説していきます。
人称代名詞とは何か
人称代名詞とは、文の中で人や物の名前の代わりに使われる代名詞のことです。
たとえば、「Anna är läkare.(アンナは医者です)」という文を見てみましょう。
2文目を作る場合、名詞の Anna を再度繰り返す代わりに「Hon(彼女)」を使って、「Anna är läkare. Hon är snäll.(アンナは医者です。彼女は親切です)」のように表現できます。
これは会話や文章で繰り返しを避け、スムーズに話を進めるために不可欠な要素です。
スウェーデン語の人称代名詞には、主語に使う形(主格)、目的語に使う形(目的格)などがありますが、今回のレッスンでは主語として使う人称代名詞(主格)に絞って学びます。
スウェーデン語の主格人称代名詞一覧
以下が、スウェーデン語の「主語」として使う人称代名詞です。
人称 | 代名詞 | 読み方 | 意味 | 備考 |
---|---|---|---|---|
1人称単数 | jag | ヤー | 私 | 英語の I に相当 |
2人称単数 | du | ドゥ | あなた | 親しい相手に使う |
3人称単数 男 | han | ハン | 彼 | 男性に対して使う |
3人称単数 女 | hon | ホン | 彼女 | 女性に対して使う |
3人称単数 中性 | den / det | デン / デット | それ(物や動物など) | 名詞の性(共性/中性)で使い分ける |
1人称複数 | vi | ヴィ | 私たち | 英語の we |
2人称複数 | ni | ニー | あなたたち | 英語の you(複数) |
3人称複数 | de | ドム | 彼ら/彼女ら/それら | 書き言葉では「de」、会話では「dom」 |
人称代名詞を使った例文
スウェーデン語の文は、主語(人称代名詞)+動詞+その他の要素という語順が基本です。これは英語と似ていて、非常にシンプルです。
以下に、人称代名詞を主語として使った文の例を示します。
単数形の例
- Jag är student.(私は学生です)
- Du bor i Stockholm.(あなたはストックホルムに住んでいます)
- Han är läkare. / Hon är lärare.(彼は医者です/彼女は教師です)
- Den är gammal. / Det är nytt.(それ(共性名詞)は古い。/それ(中性名詞)は新しい)
複数形の例
- Vi är glada.(私たちはうれしいです)
- Ni pratar svenska.(あなたたちはスウェーデン語を話します)
- De är här.(彼ら(彼女ら)はここにいます)
→ De の発音は「Dom(ドム)」
代名詞「den / det」の使い分け
スウェーデン語の代名詞には、名詞の性(共性/中性)に応じて使い分ける「den」と「det」があります。
これは、英語の「it」に相当しますが、英語では性の区別がないのに対して、スウェーデン語では名詞に性があるため、代名詞の形も変える必要があります。
名詞 | 性 | 代名詞 | 例文 |
---|---|---|---|
en bok(本) | 共性 | den | Den är intressant. (それは面白い) |
ett hus(家) | 中性 | det | Det är stort. (それは大きい) |
書き言葉と話し言葉の違い:「de」と「dom」
「彼ら/彼女ら/それら」を意味する3人称複数の代名詞は、書き言葉では de を使いますが、実際の会話では dom(ドム) と発音されるのが一般的です。
- De är hemma.(彼らは家にいます)
→ 発音:Dom är hemma.(ドム エール ヘンマ)
まとめ
- スウェーデン語の人称代名詞は、英語と同様に「私」「あなた」「彼」「彼女」などを指す言葉で、主語として文の基本構造を作る役割があります。
- 特にスウェーデン語では、物や動物に対して den / det を使い分ける必要があります。
- 「de」は3人称複数の書き言葉ですが、話し言葉では「dom」と発音するのが一般的です。