フィンランド

【イナリ】ラップランドに位置するフィンランド最大の自治体

イナリ

北欧フィンランドのさらに北部に位置するラップランド地方には、イナリという自治体があります。

広大な雪原や針葉樹林が広がるイナリは、野生のトナカイからオーロラまで、豊かな自然に恵まれたエリアとして知られています。

そこで今回はフィンランドのイナリについて、自治体の特徴や主な観光資源などを紹介していきます。

イナリの特徴

フィンランド北部のラッピ県にあるイナリは、フィンランド国内における最大の自治体です。

イナリはフィンランドで1876年に創設され、現在の自治区全体の人口は約7000人となります。

イナリはフィンランドの中でもさらに北上した北極圏にあり、その地域はラップランドとも呼ばれています。

ラップランドとは特定の国を指すのではなく、スカンジナビア諸島の最北端の地域一帯の名称です。

フィンランド・スウェーデン・ノルウェー、そしてロシアの4カ国にまたがるほど広大で、トナカイの遊牧で生計を立てる先住民族のサーミ人が古来から暮らすエリアでもあります。

日本で例えるなら、北海道のアイヌ民族を思い浮かべるとわかりやすいかもしれません。

そしてイナリには「シーダ(Siida)」という、サーミ人の文化や歴史を学べる博物館もあります。

サーミ人の伝統工芸品のククサなどを販売するショップもあるので、サーミ文化を勉強したい人にも最適です。

「ククサって何?」という人は、以下の記事で紹介しています。

ククサ
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絶景が広がるイナリ湖

イナリに行く際は、フィンランドの首都ヘルシンキから、イナリ地区最大の村であるイヴァロにあるイヴァロ空港まで飛行機で移動します。

また、イナリ自治体には区と同名の「イナリ」という村があるのですが、ここにはフィンランドで3番目に大きいイナリ湖という湖があります。

湖の面積は1040㎢で、日本の琵琶湖(670.4 km²)の約1.5倍の規模となります。

イナリ湖には3000を超える島々も浮かび、夏季には湖を巡るクルーズ船ツアーも開催されているようです。

フィンランド有数のオーロラ観測スポット

さらにイナリの村はオーロラ鑑賞のスポットとしても有名です。

フィンランドの北の僻地という立地から、イナリ周辺には人口の光がほとんど存在しません。そのため夜空に明瞭としたオーロラが現れやすいのです。

通常のオーロラの他に、季節によってはイナリ湖の湖面にオーロラが反射して表れる通称逆さオーロラも見ることができます。

イナリ湖は冬場は凍結するため、逆さオーロラは秋限定の景観です。もし都合が合えば、秋のシーズンに行くのがおすすめなのだとか。

まとめ

イナリ周辺は雄大な針葉樹林や野生のトナカイが生息するほど自然豊かな場所で、季節によってはオーロラも鑑賞できます。

また、ラップランドの先住民サーミ人に関する博物館もあり、北欧の民俗と自然、その両方に触れられる場所となっています。