ストックホルム市立図書館は、スウェーデンの首都ストックホルムで無料開放されている図書館です。
ストックホルム市立図書館は、スウェーデンの建築の父と言われる建築家グンナール・アスプルンドによって1928年に建てられました。
今回はストックホムル市民が知識を求めて集まる場所、ストックホルム市立図書館について詳しくご紹介して行きたいと思います。
ストックホルム市立図書館の特徴
ストックホルム市立図書館は、北欧スウェーデンの首都、ストックホルムに開館しています。
ストックホルム市立図書館は、正式名称を「Stockholms stadsbibliotek(ストックホルム スタブスビブリオテーク)」といいます。
スウェーデン語で「町」を意味する「stabs(スタブス)」、図書館を意味する「bibliotek(ビブリオテーク」を組み合わせたもので、直訳すると「ストックホルムの町の図書館」になります。
このネーミングは非常にわかりやすいですね。
ストックホルム市立図書館がスウェーデンで開館したのは、今からおよそ100年前の1928年のことです。
ストックホルム市立図書館は、本を保管するという本来の機能に加えて、建築物としても高く評価されています。
本がその内部を360度取り囲んでおり、円形の外観が美しく、モダンな印象を与えます。
もちろん、図書館は無料で入ることができ、誰でも気軽に知識を得ることができます。
建築家グンナール・アスプルンドによる設計
先ほども少し紹介しましたが、ストックホルム市立図書館を設計したのは、スウェーデンの建築家エリック・グンナール・アスプルンド氏です。
アスプルンド氏は近代建築を得意とし、スウェーデンの建築界では「スウェーデン建築の父」と呼ばれるほど有名な建築家です。
1928年に完成したストックホルム市立図書館は、当時彼がストックホルム市から依頼されて建設した作品の一つです。
吹き抜けのある円筒形の構造から、外周に360度本を並べた見事な内装まで、すべてアスプルンド氏の設計によるものです。
100年前に建てられたとは思えないほどモダンなデザインのストックホルム市立図書館は、20世紀初頭の北欧古典主義様式を代表する建築物でもあるのです。
同時に、北欧モダニズム建築という新しい芸術の先駆けとも言われています。
55万冊の蔵書を誇る壮大な図書館
ストックホルム市立図書館は、美しいストックホルムの街に溶け込む淡いオレンジ色に彩られた円筒形の外観が特徴的です。
その洗練されたデザインは、まったく古さを感じさせません。
玄関ドアの向こうには、教会を思わせる荘厳な雰囲気に包まれたエントランスホールがあります。
3階建てのエントランスホールは天井まで吹き抜けです。壁一面の本棚には、55万冊を超える膨大な蔵書が展示されています。
古典から小説まで、幅広いジャンルの本が揃っています。
スウェーデン語だけでなく世界の言語に翻訳された書籍も多く、日本語に翻訳された書籍も用意されています。
館内は乳白色の柔らかな色調でまとめられ、気が散ることなく読書や勉強に集中できる環境となっています。
図書館のあちこちに窓があり、自然光が差し込むので、館内はかなり明るいです。
昼光を取り入れるための設計も、ストックホルム市立図書館の設計者であるグンナール・アスプルンドが計算し、設計したものです。
カフェや学習スペース、屋外広場も充実
図書館は本を借りるには最適な場所ですが、その静かな空間は勉強するのにも適しています。
学生時代、試験前に図書館で勉強したことがある人も多いのではないでしょうか。
ストックホルム市立図書館も、日本の図書館と同様、館内に広々とした自習スペースがあります。
本を読む人、机の上に教科書を広げて勉強する学生など、毎日多くの人がこのスペースを利用しています。
図書館にはカフェも併設されており、好きな本を持ち込んでコーヒーブレイクをすることも可能です。
子ども連れの人にもゆったりとした時間を過ごしてもらえるよう、キッズルームも完備されています。
福祉先進国である北欧スウェーデンらしく、充実した設備と利用者への心配りが感じられる施設です。
また、ストックホルム市立図書館の前には、緑豊かな芝生が広がる広場があります。
読書の合間に一息つくだけでなく、日中の時間帯には多くの人がこの広場でのんびりと過ごしています。
まとめ
ストックホルム市立図書館は1928年に建てられた歴史的建造物です。本に囲まれた360度の吹き抜け空間や、優雅でモダンなインテリアデザインは、21世紀の現代でも全く古さを感じさせません。
モダンなインテリアの中で、心ゆくまで読書を楽しめるストックホルム市立図書館は、本好きにはたまらない場所です。