寒さ厳しい北欧で古くから主食、あるいは保存食としても人気のクリスプブレッド。
ライ麦を原材料とした、サクサクとした小気味良い食感を楽しめる乾パンのような食べ物です。
一説によるとヴァイキングも航海中の主食として食べていたという、北欧の伝統的なパンでもあります。
そこで今回は日本でも手軽に作ることができる北欧の乾パン、クリスプブレッドについて紹介します。
北欧の伝統的な乾パン、クリスプブレッド

クリスプブレッドは、北欧で古くから食べられている乾燥パンのことです。
クリスプブレッドの形状は平たいクラッカーに似ており、薄くて軽い形から携帯にも便利です。
日本ではクリスプブレッドですが、本場スウェーデンではクネッケブレード (knäckebröd)とも呼ばれています。
乾燥させれば長期間でも保存ができるので、北欧では朝食やおやつ、あるいは保存食としてもポピュラーな存在です。
食べた感想としては、サクサクとした食感と仄かな塩味が効いているそうです。
ジャムやクリームをつけてトーストのように食べたり、あるいはそのままでも十分に美味しく食べられるとのこと。
また、日本でも似ている食品として、乾パンがあります。災害時の非常食として備蓄している家庭も多いのではないでしょうか。

乾パンが小麦粉で作られるのに対して、クリスプブレッドは主原料としてはライ麦が使用されています。
なぜ小麦ではなくライ麦かというと、寒冷地である北欧諸国では、古来から耐寒性が強いライ麦が栽培されてきたからです。
そのため北欧をはじめ北ヨーロッパの地域では、現在でもライ麦パンは主食として好まれています。
また、クリスプブレッドの歴史は古く、昔から北欧の人々の間では主食としてはもちろん厳しい冬に欠かせない常備食として食べられてきました。
9世紀〜12世紀に西ヨーロッパを席巻したヴァイキングの時代にも、彼らの長い航海の間の主食として常備されていたそうです。
現在ではアレンジ自在の健康食としても人気

元々クリスプブレッドは、北欧版の乾パンのような保存食として食べられてきました。
伝統的なクリスプブレッドの材料は極めてシンプルで、ライ麦粉と塩、水のみです。
しかし最近ではクリスプブレッドの高い栄養価や低カロリーさが注目され、健康食品としても人気になっています。
クリスプブレッドは全粒穀物を使用しているため、食物繊維も豊富に含んでいます。
材料も栄養価の高いライ麦に加えて、ナッツやオーツ麦、ひまわりの種やパンプキンシードといったシード類など様々な健康素材が使われています。
他にもアボカドやフルーツ、サワークリームやサーモンをトッピングとして盛り付けるなど、現在では手軽でオシャレなおやつとして食べられることも多いようです。
クリスプブレッドは日本でも簡単に楽しめる

クリスプブレッドは日本でも食べることができ、イケアやカルディコーヒーファーム、通販などで安価な値段で購入することができます。
また、自宅でも簡単に作ることができるのも魅力です。
作り方もシンプルで、ライ麦粉もしくは小麦粉、好みでナッツ類や種子類を混ぜ合わせて、繋ぎとしてココナッツオイルやオリーブオイルを少量加えます。
そして200度のオーブンで15分〜30分ほど焼き上げれば完成です。
オーブンに入れる前に軽く切れ込みを入れておくと、焼き上がりの後にパキッと簡単に折る事ができますよ。
まとめ
北欧で古来から主食や保存食として食べられ、現在では健康食品としても好まれているクリスプブレッド。
日本でもお店で購入したり、あるいはキッチンで手軽に作る事ができます。
休日には材料を揃えて、自分好みのトッピングも添えて楽しんでみてはいかがでしょう。