スウェーデン

【ストックホルム宮殿】スウェーデン国王の公邸である宮殿

ストックホルム宮殿
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「ストックホルム宮殿」という建物は、スウェーデン王カール・グスタフ16世の公邸として使用されており、数々の公的な執務が行われています。

13世紀に当初は要塞として建設され、その後増改築を繰り返し、現在はバロック様式の装飾が施された美しい宮殿となっています。

宮殿内部は一般公開もされており、歴史的なコレクションの数々が展示されているそうです。

今回は、そんなストックホルムの特徴や歴史について詳しく紹介します。

ストックホルム宮殿とは?

ストックホルム宮殿とは、北欧スウェーデンの現国王カール・グスタフ16世が執務を行う公邸として使用している宮殿です。

ストックホルムの旧市街であるガムラスタン地区、その中のスロットホルメンという場所にあります。

現在の外観のストックホルム宮殿が建設されたのは、200年以上前の1754年です。

バロック様式を取り入れた上品な煉瓦造りの宮殿は、18世紀の建設当時の面影を感じられるスウェーデンでも随一の歴史的建造物とされています。

ストックホルム宮殿は、長年スウェーデン王族の居城として利用されてきました。

1981年にスウェーデン国王カール16世が私邸をローベン島にあるドロットニングホルム宮殿に移した後は、ストックホルム宮殿は公務を執り行う公邸として使用されています。

国王の執務のほか、国賓との会合やノーベル賞受賞者を招いた晩餐会など、スウェーデンの公式行事の場としても利用されます。

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ストックホルム宮殿の歴史

ストックホルム宮殿は13世紀に、メーラレン湖の防衛のために当時のスウェーデンの政治家ビルイェル・マグヌソンによって建てられた要塞が前身とされています。

時代を経て要塞は次第に宮殿として使用されるようになり、当時はトレー・クローノル城と呼ばれ、塔の屋根部分の尖塔から3つの王冠を意味するものでした。

16世紀には、スウェーデン王ヨハン3世が、ルネサンス様式の宮殿にするための大改装工事を行いました。その後、ニコデムス・テッシン(子)という建築家によって、1690年にバロック様式の装飾に改修を施しました。

しかし、再建後の7年後にあたる1697年には宮殿の大部分を焼失する火災が発生しますが、それでも再建を繰り返し、1754年に現在の宮殿として完成しました。

宮殿内部は一般公開

ストックホルム宮殿は一般公開もされており、スウェーデン国内外から多数の観光客が足を運ぶ歴史的価値の高い名所としても有名です。

東西南北に建設された4棟の建物からなるストックホルム宮殿は、7階建の建物内に609個もの部屋を有する、大規模な宮殿となっています。

宮殿内部には王冠や調度品など、王室にまつわる品々が展示されており、スウェーデン王室の歴史を垣間見ることができます。

宮殿内にはトレー・クローノル博物館とアンティーク博物館、2つの博物館があります。

トレー・クローノル博物館は、1697年に起きた火災の際に被害を受けなかった数少ない場所にあり、改修前の宮殿の装飾を見ることができます。

アンティーク博物館はヨーロッパ最古の公共博物館とも言われ、グスタフ3世が遠征で収集したイタリア彫刻など200点以上の作品が展示されています。

なお、こちらの博物館は夏季のみ公開されているので、観光の際は注意してください。

他にも国王や政府要人の執務の様子を見学できる会議室や、17世紀に王位についたクリスティーナ女王の銀の玉座、歴代スウェーデン王族の肖像画が展示されたギャラリースペースなど、見所が目白押しです。

毎日正午に行われる衛兵交代式

宮殿内部の豪華なインテリアや調度品で知的好奇心を満たした後は、是非ストックホルム宮殿の中庭で正午から行われている衛兵交代式にも参加してみてください。

衛兵交代式は16世紀から続くストックホルム宮殿の伝統的な式典です。

毎日正午から約45分間、音楽隊が演奏する堂々たる曲に合わせて、王室の近衛兵達の一糸乱れぬ行軍を見ることができます。

また、近衛兵のイメージとして男性を思い浮かべる人もいると思いますが、スウェーデンの王宮の近衛兵には女性の姿も数多く見かけることができます。

スウェーデンは、政治経済への女性参画と男女平等が進んでいる国として知られており、その一環として、衛兵交代式でも女性兵士が参加するようになっています。

男女平等の普及は、歴史的にも男性の職業とされてきた軍隊においても例外ではないのです。

衛兵交代式は、スウェーデンが掲げる男女平等の理念も表れた式典と言えるでしょう。

まとめ

ストックホルム宮殿は現在でもスウェーデン王の公邸として、公式の執務が執り行われています。

古くからスウェーデンにおいて政治的、歴史的にも重要な立ち位置を占めてきた宮殿に、観光の際は是非訪れてみましょう。