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【スウェーデン語文法#52】受動態③:vara + 過去分詞

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Haruno
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スウェーデン語には複数の受動態の表現方法があります。その中で「vara + 過去分詞」は、主に「状態」を表す受動態として使われます。

すでに行われた動作の結果、その状態がどうなっているのかを説明する場面で使われるのが特徴です。

今回はスウェーデン語の受動態構文の1つである「vara + 過去分詞」について、その用法から具体的な使い方、「bli + 過去分詞」型受動態との違いまで解説します。

1. vara + 過去分詞の基本的な意味

vara は英語の be にあたる動詞で、主語や時制に応じて形が変化します。その後に受動分詞を続けることで「〜されている」という状態を表現します。

  • Dörren är stängd.(ドアは閉まっている)
  • Boken är skriven på svenska.(その本はスウェーデン語で書かれている)

英語の受動態(be動詞+ 過去分詞)に似ていますが、スウェーデン語では 「行為そのもの」ではなく「結果としての状態」 に重点が置かれる点が特徴です。

上記の例文でも、「閉める」「書く」という動作が強調されているのではなく、閉まった状態・書かれた状態が現在も続いていることを表現しています。

2. bli 受動態との違い

スウェーデン語の受動態には「bli + 過去分詞」と「vara + 過去分詞」があり、ニュアンスが大きく異なります。

  • bli + 過去分詞 → ある動作の過程を強調(〜される、〜された)
    例:Dörren blev stängd kl. 18.(ドアは18時に閉められた)
  • vara + 過去分詞:ある状態の継続を強調(〜されている)
    例:Dörren är stängd nu.(ドアは今閉まっている)

簡単にまとめると、bli 受動態は「行為の過程」、vara 受動態は「行為の結果としての状態」 を強調すると考えると分かりやすいです。

「bli + 過去分詞」の受動態は、以下の記事で詳しく解説しています。

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【スウェーデン語文法#51】受動態②:bli + 過去分詞
【スウェーデン語文法#51】受動態②:bli + 過去分詞

3. 文法構造と時制の変化

受動態の基本構造は、「主語 + vara(時制変化)+ 過去分詞」となります。時制によって vara の形、そして文章の意味も変化します。

  • är + 過去分詞(現在の状態)
    例:Fönstret är öppnat.
    (窓は開いている)
  • var + 過去分詞(過去の状態)
    例:Dörren var stängd hela dagen.
    (そのドアは一日中閉まっていた)
  • har varit + 過去分詞(完了・継続)
    例:Husen har varit målade länge.
    (その家々は長い間塗装されていた)

このように、動詞 vara の時制を変えることで「状態がいつ成立していたのか」を表現できるのがポイントです。

4. まとめ

  • 「vara + 過去分詞」構文は受動態の一種で、「結果としての状態」を強調します。
  • 状態描写や、出来事の結果を強調したいときに使う表現です。
  • bli 受動態は「行為の過程」、vara 受動態は「その後の状態」というペアで覚えると混乱しにくいです。
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「NAVIA | Learn Swedish Language」ではスウェーデン語について解説しています。また、北欧の文化、歴史、ライフスタイルも紹介していますので、北欧に興味がある人は是非ご覧ください。
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