【スウェーデン語文法#45】条件文の作り方

スウェーデン語の条件文は、「もし〜なら」「〜すれば」という条件を表す構文です。英語の if にあたる接続詞 om を使い、条件を表す節を作ります。
条件文は、天気や予定の話、提案、仮定の話など多くの場面で登場します。
また、実際に起こりうることを表す場合と、現実とは異なる仮定を表す場合で、動詞の時制や形が変わるのも特徴です。
今回はスウェーデン語の条件文について、基本構造から具体的な使い方まで解説します。
1. 条件文の基本構造
スウェーデン語の条件文は、以下の2パターンで作られます。
- om + 条件節 , 主節
- 主節 om + 条件節
om は英語の if に相当する接続詞です。
条件節(もし〜なら)は、om から始まる節のことです。一方、主節(その結果〜する)は条件節の後に続く部分となります。
- Om det regnar, stannar vi hemma.
(もし雨が降れば、私たちは家にいます) - Vi stannar hemma om det regnar.
(もし雨が降れば、私たちは家にいます)
条件節が文の先頭に来る場合は、文中にカンマを入れるのが一般的です。また、主節の語順が「倒置」になることがあります
2. 現実的な条件(実際に起こりうる場合)
現実的に起こりうることを述べる場合、om に続く条件文では、現在形や「ska+不定形」を使います。
たとえ未来の出来事であっても、スウェーデン語では現在形を用いるのが一般的です。
- Om hon studerar mycket, ska hon klara provet.
(もし彼女がたくさん勉強すれば、その試験に合格するでしょう)
英語に言い換えると、“If she studies hard, she will pass the test.” となります。英語の will の位置に、スウェーデン語では ska を置きます。
3. 非現実的な条件(現実と異なる仮定)
現実とは異なる仮定や実現しそうにない条件を述べる場合は、過去形または「skulle+不定形」を使います。
- Om jag vann på lotto, skulle jag köpa ett hus.
(もし宝くじに当たったら、家を買うのに) - Om han var längre, skulle han spela basket.
(もし彼がもっと背が高ければ、バスケットボールをするでしょう)
この形では、「実際にはそうではないこと」を前提にしています。英語の “If I were〜” や “would〜” に相当する表現です。
4. 過去の非現実的条件(過去完了)
過去に起こらなかったことを仮定する場合は、過去完了形(hade+完了分詞)を使います。
- Om jag hade vetat, hade jag hjälpt dig.
(もし知っていたら、あなたを助けたのに) - Om vi hade kommit tidigare, hade vi sett filmen från början.
(もしもっと早く来ていたら、最初から映画を見られたのに)
この場合も、英語の “If I had known〜” とほぼ同じ感覚で使うことができます。
5. 語順のルールとカンマの使い方
スウェーデン語では、条件節と主節の順序を入れ替えることができますが、語順にはルールがあります。
- 条件節が先 → カンマを入れる。主節は倒置語順になる。
例:Om det blir soligt, åker vi till stranden. - 条件節が後 → カンマ不要。普通の語順(主語→動詞)になる。
例:Vi åker till stranden om det blir soligt.
条件節が文頭に来る場合は、以下のように、主節は「動詞→主語」の倒置語順になります。
- Om du kommer imorgon, ska vi äta middag tillsammans.
(明日来られるなら、一緒に夕食を食べましょう) - Om jag hade pengar, skulle jag resa till Japan.
(もしお金があれば、日本へ旅行に行きたいです)
6. まとめ
- スウェーデン語の条件文は om を使って作ります。
- 条件節と主節の順序は自由。ただし条件節が前ならカンマと倒置語順が必要です。
- 現実的条件 → 現在形または未来形(ska+不定形)
- 非現実的条件 → 「skulle+不定形」または過去形
- 過去の非現実的条件 → 過去完了形(hade+完了分詞)
- 英語と似ているが、未来のことでも現在形を使うのが特徴