【スウェーデン語文法#29】現在完了形(har + 完了分詞)
Haruno NAVIA
スウェーデン語には、「誰も〜ない」「何も〜ない」「〜は一つもない」という意味を表す不定代名詞があります。それが ingen / inget / inga です。
英語の no one, nothing, no に相当し、修飾する名詞の性や数によって形が変わります。
今回は、不定代名詞 ingen / inget / inga のそれぞれの使い方や注意点を解説します。
不定代名詞 ingen / inget / inga は、「一人もない/何もない/一つもない」という否定の意味を表す言葉です。
また、ingen / inget / inga は、修飾する名詞の性(共性・中性) と数(単数・複数)によって次のように使い分けます。
形 | 意味 | 名詞の性・数 | 例 |
---|---|---|---|
ingen | 一人もいない/一つもない | 共性名詞の単数 | ingen bok(本は一冊もない) |
inget | 一つもない | 中性名詞の単数 | inget hus(家は一軒もない) |
inga | 一つもない/一人もいない | 複数名詞 | inga böcker(本は一冊もない) |
最も基本的な使い方は、名詞の前に置いて修飾する形です。
この場合、「〜は一つもない」「〜は誰もいない」という意味になります。
このとき、ingen / inget / inga は必ず名詞の前に置きます。英語の no book と同じ語順です。
ingen / inget / inga は、名詞を伴わずに単独で使うこともできます。
この場合は、文脈から対象が何かを判断します。
ingen / inget / inga は、それ自体が否定の意味を含むため、否定語 inte と一緒に使いません。
もし組み合わせると、二重否定になり意味が変わってしまいます。
不定代名詞 ingen / inget / inga と対になる肯定形が、不定代名詞 någon / något / några です。
このペアで覚えると、質問と答えのやり取りで自然に使えるようになります。