初中級

【スウェーデン語文法#27】不規則動詞の過去形(vara, ha, gå など)

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春乃
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スウェーデン語を学ぶ上で避けて通れないのが、「不規則動詞」の存在です。

中でも、日常会話や文章で頻出する動詞には、過去形の形が一見すると予測しにくいものが多く含まれます。

たとえば är(〜です)の過去形は var 、ha(持っている)の過去形は hade となり、原形とのつながりが直感的にわかりにくいかもしれません。

このレッスンでは、基本的な不規則動詞のうち、vara, ha, gå などを中心に、過去形の形と意味、使い方について解説していきます。

1. 過去形の作り方と規則動詞の変化

まず、不規則動詞に入る前に、スウェーデン語の動詞の過去形がどのように作られるのかを確認しておきましょう。

スウェーデン語の規則動詞(=一定のルールに従って活用する動詞)は、動詞の語尾や語幹によっていくつかのグループに分かれますが、多くの場合、次のような形で過去形が作られます。

不定形(原形)意味過去形備考
tala話すtalade-a で終わる規則動詞(第一変化)
köra運転するkörde-r で終わる語幹に -de を付ける(第二変化)
läsa読むlästes音の前に -te を付ける(第三変化)

スウェーデン語の動詞の多くが語幹(不定形から「-a」を除いた形)に、「-de」「-te」といった語尾を付けて過去形を作ります。

2. 不規則動詞とは何か?

スウェーデン語の動詞は現在形・過去形・完了形といった時制の変化によって形を変えます。

その際、動詞の形が不規則に変化するものを「不規則動詞」と呼びます。不規則動詞は、語幹の母音が変化したり、まったく違う形になったりします:

  • gå(行く) → gick(行った)
  • ha(持っている) → hade(持っていた)

このように、不規則動詞は過去形が不規則な形で変化するため、パターンで推測しにくく、一つずつ覚える必要があります。

3. 基本の不規則動詞の過去形

まずは、スウェーデン語学習で最初に押さえておきたい不規則動詞とその過去形を確認しましょう。

3-1. vara(〜である)の過去形:var

är(〜です)の過去形は var(〜でした) です。英語の be動詞(am/is/are → was/were)に近い役割を持ちます。

  • Jag är trött.(私は疲れています)
    → Jag var trött.(私は疲れていました)
  • Hon är hemma.(彼女は家にいます)
    → Hon var hemma.(彼女は家にいました)

är はすべての主語に対して同じ形をとり、過去形の場合も主語の人称を問わず var のまま使用できます。

3-2. ha(持っている)の過去形:hade

ha は「〜を持っている」という意味の動詞で、過去形は hade となります。

  • Jag har en bok.(私は本を持っています)
    → Jag hade en bok.(私は本を持っていました)
  • Vi har tid.(私たちは時間があります)
    → Vi hade tid.(私たちは時間がありました)

ha は英語の “have”に近い意味を持ちます。また、「所有」を表す以外にも、「〜を経験していた」「〜を受けていた」など幅広い意味で使われます。

3-3. gå(行く)の過去形:gick

gå は「行く」を意味する動詞で、過去形は gick となります。

  • Jag går till jobbet varje dag.(私は毎日仕事へ行きます)
    → Jag gick till jobbet igår.(私は昨日仕事へ行きました)
  • De går till skolan.(彼らは学校へ行っています)
    → De gick till skolan.(彼らは学校へ行きました)

gick は完全に語形が変わるため、初めて見ると gå とのつながりに気づきにくい点に注意が必要です。

3-4. 他によく使われる不規則動詞の過去形

以下に、日常会話でよく使われるその他の不規則動詞と過去形を一覧で紹介します:

原形意味過去形用例
komma来るkomHan kom hem sent.(彼は遅く帰ってきた)
göraするgjordeVad gjorde du igår?(昨日何をしたの?)
säga言うsa / sadeHon sa inget.(彼女は何も言わなかった)
ta取るtogVi tog en paus.(私たちは休憩を取った)
得る・もらうfickJag fick ett mejl.(メールをもらった)
sa

säga(言う)の過去形 sa / sage の使い分けについて、saは口語的な形で、sade は文語的かつフォーマルな表現となります。

4. まとめ

  • 不規則動詞は、過去形で語形が大きく変化する動詞群であり、会話でも文章でも頻出です。
  • 「vara → var」「ha → hade」「gå → gick」など、基本的な動詞はまず優先的に覚えましょう。
  • 不規則動詞はパターンがないため、個別に例文とセットで覚えるのが効果的です。

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