【スウェーデン語文法#14】数量詞(基数詞と序数詞)

スウェーデン語では、数を表すときに「1、2、3…」といった基本の数(基数詞)と、「1番目、2番目、3番目…」と順序を表す数(序数詞)を使い分けます。
日付・順番・部屋番号など、数字の表現は日常会話で頻出するため、正しく使えるようになると一気に表現の幅が広がります。
このレッスンでは、基数詞と序数詞の基本、使い方や注意点を紹介します。
1. 基数詞のしくみと基本形
基数詞は「1、2、3…」のように、数の大きさや量を表すための数詞です。
物の個数や年齢、価格などを伝えるときに使われます。
1-1. 0~20までの基本形
0から20までの基数詞は、最もよく使う範囲です。
この部分はまず暗記しておくと、買い物、年齢、時間、日常会話などで非常に役立ちます。
数字 | スウェーデン語 | カタカナ読み |
---|---|---|
0 | noll | ノル |
1 | en / ett | エン/エット |
2 | två | トゥヴォー |
3 | tre | トレ |
4 | fyra | フィーラ |
5 | fem | フェム |
6 | sex | セックス |
7 | sju | シュー |
8 | åtta | オッタ |
9 | nio | ニーオ |
10 | tio | ティーオ |
11 | elva | エルヴァ |
12 | tolv | トルヴ |
13 | tretton | トレットン |
14 | fjorton | フュートン |
15 | femton | フェムトン |
16 | sexton | セクストン |
17 | sjutton | フットン |
18 | arton | オートン |
19 | nitton | ニットン |
20 | tjugo | シューゴ |
1-2. 21以上の数のつくり方
スウェーデン語では、21以上の数は「十の位 → 一の位」という順序で、1語としてつなげて表現します。
- 21:tjugoen(シューゴエン)→ 20+1
- 25:tjugofem(シューゴフェム)→ 20+5
- 32:trettiotvå(トレッティオトゥヴォー)→ 30+2
- 100:hundra(フンドラ)
- 1,000:tusen(トゥーセン)
2. 序数詞のしくみとパターン
序数詞は「1番目、2番目、3番目」のように順番や順位を伝える数詞です。
日付や階数、順位、順序などを話すときに使います。
- första gången(第1回目)
- andra plats(2位)
- tredje våningen(3階)
2-1. 1〜20の序数詞一覧
数字 | 序数詞 | カタカナ読み |
---|---|---|
1番目 | första | フォシュタ |
2番目 | andra | アンドラ |
3番目 | tredje | トレーディエ |
4番目 | fjärde | フィエールデ |
5番目 | femte | フェムテ |
6番目 | sjätte | フェッテ |
7番目 | sjunde | フンデ |
8番目 | åttonde | オットンデ |
9番目 | nionde | ニーオンデ |
10番目 | tionde | ティーオンデ |
11番目 | elfte | エルフテ |
12番目 | tolfte | トルフテ |
13番目 | trettonde | トレットンデ |
14番目 | fjortonde | フュートンデ |
15番目 | femtonde | フェムトンデ |
16番目 | sextonde | セクストンデ |
17番目 | sjuttonde | フットンデ |
18番目 | artonde | オートンデ |
19番目 | nittonde | ニットンデ |
20番目 | tjugonde | シューゴンデ |
2-2. 1〜3番目は不規則
最初の3つの序数詞は不規則なので、個別に覚える必要があります。
- 1番目:första(フォシュタ)
- 2番目:andra(アンドラ)
- 3番目:tredje(トレーディエ)
これらは日常会話でも頻出するので、早めに覚えておくと安心です。
2-3. 4番目以降は「-de / -te」で作る
4番目以降の序数詞は、基本的には基数詞に「-de」または「-te」をつけることで形成されます。
- 4番目:fjärde(= fyra + de)
- 5番目:femte(= fem + te)
- 6番目:sjätte(= sex の変化形 + te)
5〜20番目はこのようにパターンが見えやすくなっており、慣れれば規則的に推測できるようになります。
3. 基数詞の使い方:数・量・価格・年齢を表す
3-1. 物の数や個数を表す
基数詞の基本的な使い方は、「〜が〇つある」という数量を表す表現です。
名詞の前に基数詞が置かれ、「基数詞+名詞」の形になります。
- Jag har två katter.(私は猫を2匹飼っています)
2以上の数詞のあとにくる名詞は原則として不定形の複数形になります。
(例:kat → katter[猫]=不定形複数)
3-2. 価格・金額を表す
買い物やレストランなど、日常生活でよく使うのが金額表現です。
- Det kostar hundra kronor.(それは100クローナです)
hundra kronor」のように、数詞+通貨名(複数形) で金額を表します。kronor は krona(1クローナ)の複数形です。
3-3. 年齢を言うとき
年齢の表現では、「~は〇歳です」という意味の文に、基数詞を使います。
- Han är tjugo år gammal.(彼は20歳です)
スウェーデン語では、「〇歳」というときに år(年)を使い、år gammal(〜歳の年齢)という表現をします。
3-4. 日付の表現
日付を言うときにも基数詞が使われますが、場合によっては定冠詞のついた序数詞を使うこともあります(後述)。
- Den 10 oktober.(10月10日)
Den は「その日」などを指す定冠詞で、日付の前に置くのがスウェーデン語の一般的な形式です。
4. 序数詞の使い方:順番・順位・日付などを表す
4-1. 順位・成績を表す
序数詞は、「何番目か」「どの順序にあるか」を示す表現で使われます。
- Han kom på andra plats.(彼は2位に入りました)
「på + 序数詞 + plats(場所)」で「~位になる」という意味になります。
4-2. 階数を言うとき
建物のフロア(階)を言うときは、序数詞がそのまま形容詞的に名詞を修飾します。
- Vi bor på fjärde våningen.(私たちは4階に住んでいます)
fjärde は「4番目」の序数詞、våningは「階」を意味します。序数詞はここで形容詞のように名詞の前に置かれます。
4-3. 「最初の~」といった経験を表す
スウェーデン語では「初めて」「最初の~」を表す際には、序数詞 första を使います。
- Det är min första gång i Sverige.(スウェーデンは初めてです)
「min första gång」は「私の最初の経験・機会」という意味。första は名詞 gång(回) を修飾しています。
4-4. 章・節・順番を言うとき
教科書や小説などで、「第〇章」「第〇部」などを表すときにも、序数詞が使われます。
- Kapitel tredje handlar om familj.
(第3章は家族について書かれています)
5. まとめ
- スウェーデン語には、数を表す基数詞(1, 2, 3…)と、順序を示す序数詞(1番目、2番目…)があります。
- 基数詞は数や量を表す際に使い、名詞の性に応じて en / ett を使い分けます。
- 序数詞は順番・順位・日付・階数などで使われます。
- 序数詞は多くの場合、基数詞に「-de」や「-te」を付けることで作られますが、最初の数個は不規則なので個別に覚えましょう。
- 。21以上の数は「十の位+一の位」の順番でつなげて言うのが特徴です