【初級文法③】スウェーデン語の「är」:be動詞の現在形としての役割と使い方

スウェーデン語の 「är」 は、英語でいう be動詞の現在形(am / is / are) にあたる、とても重要な動詞です。
「〜です」「〜にいる」「〜である」など、存在や状態を表す文で使われます。
このレッスンでは、är の基本的な使い方を、主語との組み合わせに注目しながら整理します。
自己紹介・職業・場所・感情表現など、日常会話でよく使われる例文をもとに、しっかりマスターしましょう。
är は動詞 vara の現在形
スウェーデン語のär(エール)は、動詞 vara(〜である、存在する)の現在形であり、英語でいうところのbe動詞(am / is / are) に相当します。
この är は、自己紹介や職業、感情、存在場所など、あらゆる場面で使われる非常に基本的かつ重要な語です。
たとえば以下のように使われます:
- Jag är trött.(私は疲れています)
- Hon är läkare.(彼女は医者です)
- Vi är i Sverige.(私たちはスウェーデンにいます)
これらの文はすべて、「主語 + är + 補語(名詞・形容詞・場所など)」という語順で構成されています。
すべての主語に対して är を使う
スウェーデン語の är の大きな特徴の一つは、主語によって形が変わらないことです。
英語では「I am / you are / he is」のように主語によってbe動詞が変化しますが、スウェーデン語では常に är を使います。
主語別の例文
- Jag är glad.(私はうれしいです)
- Du är snäll.(あなたは親切です)
- Han är trött.(彼は疲れています)
- Vi är vänner.(私たちは友達です)
- Ni är nya här.(あなたたちはここでは新入りです)
- De är hemma.(彼ら/彼女らは家にいます)
よく使われる är のパターン
är は、名詞・形容詞・前置詞句(場所など)を続けることで、意味のある文を作ることができます。
職業・身分を表す
- Jag är student.(私は学生です)
- Han är läkare.(彼は医者です)
スウェーデン語で職業を表すとき、英語の「a doctor」のように冠詞(a / an)を入れる必要はありません。
スウェーデン語では、職業や役割は名詞の単体で述べるのが一般的です。
感情や性質を表す(形容詞)
- Du är arg.(あなたは怒っています)
- Hon är vacker.(彼女は美しいです)
- Vi är lyckliga.(私たちは幸せです)
形容詞の形は、主語の性・数に応じて変化することがあります(例:glad → glada など)。詳細は別レッスンで解説します。
存在・場所を表す(前置詞句)
- Han är på jobbet.(彼は職場にいます)
- De är hemma.(彼らは家にいます)
- Boken är på bordet.(本は机の上にあります)
このように、「är」は人だけでなく物の存在や位置を表すときにも使われます。
語順と är の関係:SVO型を保つ
スウェーデン語の語順は基本的に主語(S)+動詞(V)+補語(O)です。
したがって、är は常に主語のすぐ後ろに置かれ、以下のような構造になります。
主語 + är + 名詞 / 形容詞 / 副詞句(場所)
- Jag är lärare.(私は教師です)
- Ni är glada.(あなたたちはうれしいです)
- Katten är på stolen.(猫は椅子の上にいます)
この構造は英語ととても似ており、英語話者には自然に感じられるはずです。
さらにスウェーデン語ではbe動詞の形が変化しないため、英語よりもむしろ混乱が少ないと言えます。
英語との比較:am / is / are との違い
英語 | スウェーデン語 | 日本語訳 |
---|---|---|
I am tired. | Jag är trött. | 私は疲れています。 |
He is a doctor. | Han är läkare. | 彼は医者です。 |
We are in Sweden. | Vi är i Sverige. | 私たちはスウェーデンにいます。 |
英語ではbe動詞が主語に合わせて変化しますが、スウェーデン語では är だけでOK。人称代名詞ごとに動詞の変化を覚える手間もありません。
そのぶん、語順(主語+är+補語)を守ることが大切になります。
まとめ
- är(エール) は、スウェーデン語の be動詞の現在形にあたる語で、存在や状態、職業や感情などを表します。
- すべての主語に対して 形は変化せず、常に är を使います。
- 「名詞」「形容詞」「副詞句(場所など)」を後ろに続けて、自然な文を作ることができます。
- 語順は基本的に S + V + O(主語+動詞+補語)を守るのが大原則です。
- 英語と似た構造を持ちつつ、よりシンプルな活用体系を持ちます。